Xserverでメールが届かない?ブラックリスト登録の原因とメールを確実に届けるための解決策

Xserverを利用していて「送ったはずのメールが届かない…」「取引先からメールが届いていないと連絡が来た…」といったトラブルに直面したことはありませんでしょか。
Xserverはコストパフォーマンスに優れた人気のレンタルサーバーですが、特に共用サーバーを利用している場合はメール送信に関するトラブルが発生することがあります。最近ではSpamhausやcybermail、broadcomなどのブラックリストにIPアドレスが掲載され、メール送信がブロックされるケースが増えています。また、このような問題はXserverに限らず、他のレンタルサーバーやどの共用サーバーでも起こり得ます。
ビジネスシーンにおいて、メールは取引や顧客との重要なコミュニケーション手段です。メールが届かないことで商談が進まなかったり、顧客からの問い合わせに対応できなかったりするリスクがあります。本記事ではXserverのメールが届かない原因と対策方法を徹底解説します。
実際にメールが届かない事象等が発生した場合にはまず最初にXserverのマニュアルを確認し問い合わせをするといった対応が推奨されます。
Xserver公式マニュアル:https://www.xserver.ne.jp/manual/

Xserverでメールが届かない原因とは?
Xserverなどの共用サーバーを利用している場合、以下のような原因でメールが届かなくなることがあります。
共有IPアドレスがブラックリストに登録される
共用サーバーでは、1つのIPアドレスを複数の利用者が共有しています。そのため、他の利用者が迷惑メールを送信したりスパム行為を行ったりすると、IPアドレス全体がブラックリストに登録される可能性があります。ブラックリストに登録されると、以下のような問題が発生します。
- メールが特定の宛先に届かない(エラーメッセージが返される)
- 迷惑メールフォルダに振り分けられる
- メールが遅延して配信される
- 取引先や顧客から「メールが届かない」と問い合わせが増える
これは共用サーバー特有のリスクであり、Xserverに限らず多くのレンタルサーバーの共用プランで発生する可能性があります。
具体的なエラーメッセージ例
Xserverのメールがブロックされると、以下のようなエラーメッセージが返ってくることがあります。
550 5.7.1 Service unavailable; Client host [xxx.xxx.xxx.xxx] blocked using Spamhaus.
このメッセージは、SpamhausのブラックリストにIPアドレスが掲載されていることを意味しています。一方、以下の場合は受信サーバー側でセキュリティポリシーによってブロックされている可能性が高いです。
554 5.7.1 Message rejected due to security policies.
Xserverの共有サーバーで発生しやすいメール送信トラブル
ブラックリスト登録以外にも、共用サーバーならではのメールトラブルが発生することがあります。
送信制限に引っかかる
Xserverの共用サーバーには1時間あたりの送信制限があり、大量にメールを送ると制限を超えてしまう可能性があります。以下はXserverのメール送信制限のです。
- 1時間あたりの送信数:1,500通
- 1日あたりの送信数:15,000通
大量のメールを送信する場合、送信制限を超えてしまいメールが遅延したりブロックされたりする可能性があります。レンタルサーバーのメール送信制限が厳しくなった理由の一つはスパム対策強化です。
近年、レンタルサーバーのメール送信機能を悪用したスパムメールの増加により、各社がメール送信制限を厳格化しています。Xserverだけでなく多くのレンタルサーバーでは、以下のような送信制限を設けています。
レンタルサーバー名 | 1時間あたりの送信数 | 1日あたりの送信数 |
---|---|---|
エックスサーバー | 1,500通 | 15,000通 |
さくらのレンタルサーバー | 400通 (プランにより異なる) | 最大24,000通 |
ConoHa WING | 300通 | 3,000通 |
ロリポップ | 最大1,000通 | 最大10,000通 |
mixhost | 最大2,500通 | 最大25,000通 |
カラフルボックス | 最大4,500通 | 最大55,000通 |
ラッコサーバー | 最大3,500通 | 記載なし |
KAGOYA | 記載なし | 記載なし |
その他、レンタルサーバーからのメール配信に関しては以下の記事で詳しく解説していますので併せてご確認ください。
SPF/DKIM/DMARCの設定不足
Xserverでメールを送信する場合、適切なSPF/DKIM/DMARCの設定がされていないと、受信側のメールサーバーでスパム判定されることがあります。適切な設定を行うことで改善できるポイントは以下の通りです。
- SPF:送信元の正当性を証明し、なりすましメールを防ぐ
- DKIM:メールの改ざんを防ぐ
- DMARC:SPFとDKIMの結果に基づいてメールの受信可否を決定する
SPF・DKIM・DMARCの設定を適切に行うことでメールの信頼性を向上させ、受信側のサーバーでスパム判定されるリスクを大幅に軽減できます。特にGmailやYahoo!メール、Outlookなどのメールサービスではこれらの認証を厳格にチェックしており、設定が不十分だと迷惑メールフォルダに振り分けられたり受信拒否されることもあります。
Xserverの共用サーバーではSPFの設定は可能ですが、DKIMの設定はサポートされておらずDMARCの細かい調整も難しいのが現状です。そのため、共用IPを使用する環境では他の利用者の影響を受けやすくSPFだけではメールの到達率を十分に確保するのが困難です。
このような問題を回避し確実にメールを届けるためには、専用IPと正しいSPF/DKIM/DMARC設定ができるメールリレーサービスの活用が最適な解決策です。例えば、日本国内へ高速かつ99%以上の高いメール到達率を実現する「ブラストエンジン」を導入することで、ブラックリスト問題を回避しGmailや企業メールサーバーへの到達率を向上させることができます。
メールが届かない場合の対策
Xserverの共用サーバーでメールが届かない問題が発生した場合、以下のような対策が考えられます。
ただし、Xserverの共用IPを利用している限り他のユーザーの影響を受けやすいため、根本的な解決にはならないケースもあります。そのため、最も確実な方法としてメールリレーサービスの導入を推奨します。
プロバイダーにブラックリスト解除依頼を出す
ブラックリストに登録された場合、まずはXserverのサポートに問い合わせ解除申請を依頼することができます。手順は以下の通りです。
ブラックリスト解除申請の流れ
ブラックリストに登録された場合、メールの送信がブロックされ続けるためできるだけ早く解除申請を行うことが重要です。特にビジネスメールのやり取りが頻繁な場合は、取引先や顧客との連絡に支障をきたす可能性があるため迅速な対応が求められます。
- Xserverのサポートへ問い合わせ
- 共有サーバーのIPアドレスがブラックリストに掲載されていることを伝える
- どのブラックリストに登録されているのか具体的に報告する
- 可能であれば、エラーメールの内容を提供する(550 5.7.1エラー など)
- Xserver側でブラックリスト解除手続きを行う
- Xserverが該当のブラックリスト運営会社に解除申請を実施
- ただし、解除までに数週間以上かかる場合もある
- 解除完了後、再度メール送信テストを実施
- 一度解除されても、他のユーザーが再びスパム行為を行えば再登録されるリスクがある
- そのため、根本的な解決策にはならない
ただし、解除手続きが完了しても、また同じ問題が発生する可能性があります。他にも以下のようないくつかの問題点があるため注意が必要です。
この方法の問題点
ブラックリストからの解除には多くの課題があり、すぐに解決するとは限りません。以下の4点に注意して慎重かつスピーディーに対応しましょう。
- 解除されるまで時間がかかる(通常1~4週間程度)
- 解除されても、他の利用者の影響を受けやすく、再発の可能性が高い
- 解除申請を出しても、必ずしも受理されるとは限らない
- ビジネスメールを安定して送信したい場合には、リスクが高い
Xserverの共用IPを使っている以上、ブラックリストの影響を完全に防ぐことは難しいため、メールの到達率を確保したい場合は別の対策が必要になります。
専用IPアドレスのオプションを利用する
Xserverでは基本的に共用IPアドレスが割り当てられていますが、一部のプランでは専用IPアドレスのオプションを利用できる場合があります。専用IPアドレスを使用することで、他の利用者の影響を受けることなく独自のIPレピュテーションを維持することが可能になります。専用IPアドレスを利用するメリットは以下の通り。
- ブラックリスト登録のリスクを軽減(他のユーザーの影響を受けない)
- 送信元の信頼性を向上(受信側のメールサーバーでスパム判定されにくい)
- メールの到達率を安定させる(特にGmailやYahoo!メール、Outlookなど)
ただし、Xserverの共用プランでは専用IPアドレスの提供がない場合もあるため、詳細は公式サイトのオプションサービスを確認するか、カスタマーサポートに問い合わせることをおすすめします。
Xserver公式マニュアル:https://www.xserver.ne.jp/manual/
メールリレーサービスを利用する
レンタルサーバーでのメール送信には、送信数の上限やブラックリスト登録のリスクといった問題が伴います。Xserverの共用サーバーでは1時間あたりの送信数に上限があり、最大1,500通、1日あたり最大15,000通という制限が設けられています。この制限を大幅に超えた場合、メール送信機能の制限がかかる可能性があります。
また、Xserverの共用サーバーは複数の利用者が同じIPアドレスを共有しているため、他の利用者がスパム行為を行うとIPアドレス全体がブラックリストに登録されるリスクがあります。その結果、特定の宛先へのメールが届かなくなる、あるいは迷惑メールフォルダに振り分けられるといった問題が発生します。これらの問題を回避し、確実にメールを送信するための最も効果的な手段が「メールリレーサービス」です。メールリレーサービスのメリットは以下の通り。
- 送信数の制限を超えて大量送信が可能(Xserverの上限を気にせずメール配信ができる)
- 専用のクリーンなIPアドレスを利用でき、ブラックリストの影響を受けない
- IPレピュテーションを維持し、スパム判定を回避できる
- SPF/DKIM/DMARCの適切な設定で、メールの信頼性を向上させる
- Gmail・Yahoo!メール・Outlookのメールサーバーへの到達率が向上
- 詳細な送信ログやエラーレポートを確認できるため、問題が発生した場合の原因特定が容易
このように、メールリレーサービスを利用することで、Xserverの制限やブラックリスト問題を根本的に解決し、ビジネスメールやメルマガの確実な送信を実現できます。特に大量のメール配信が必要な企業や安定したメール到達率を確保したい場合には、メールリレーサービスの導入が最も確実な解決策となります。ただし、メールリレーサービスの共用サーバーのIPアドレスもブラックリストに載ってしまうリスクはあるため注意は必要です。
おすすめのメールリレーサービス「blastengine(ブラストエンジン)」

ブラストエンジンは、SMTPリレーサーバーを使用して、簡単に大量のメールを高速配信することが可能です。さらに、メールサーバーを必要とせず、API経由でメールを送信する仕組みも提供しています。
ブラストエンジンはサーバーの運用やメンテナンスを行っているため、常に高いIPレピュテーションを維持しながら安全にメールを送ることができます。以下のような課題がある場合はブラストエンジンの利用を検討してみることをおすすめします。
- レンタルサーバーから配信しているメールが届かない
- 自社のIPアドレスやドメインがブラックリストに登録されていてメールが届かない
- スパム判定を避けながら、大量のメールを確実に届けたい
- 国内キャリアにメールが届かず、対応方法がわからない
- 自社でメールサーバーを管理・運用したくない
また、ブラストエンジンは各メールプロバイダーや携帯キャリアのドメインに最適化されており、大規模なネットワークを経由してメール配信を行うことで、日本国内での到達率を圧倒的に高めています。SPF / DKIM / DMARCなどの最新のメール認証技術に対応しており、迷惑メール判定を回避する対策が整っています。
利用料金は月額3,000円からとコストパフォーマンスにも優れており、メールだけでなく日本語での電話サポートにも対応しているため、技術的な不明点も安心して相談できます。
メールアドレスの入力のみで無料トライアルが可能ですので、まずは気軽にお試しください。
まとめ
Xserverの共用サーバーでメールが届かない問題はブラックリスト登録、送信制限、SPF/DKIM/DMARCの設定不足など、さまざまな要因によって引き起こされます。特に共用IPアドレスを利用していると他のユーザーの影響を受けやすいため、意図しないトラブルが発生しやすいのが特徴です。
こうした問題を解決するには、ブラックリスト解除申請を行う、SPF/DKIM/DMARCを適切に設定する、メール送信の制限に注意するといった基本的な対策を講じることが重要です。しかし、これらの対策だけでは完全にメールの到達率を確保するのは難しい場合があります。
確実にメールを届けるための最善策としてはメールリレーサービスを利用する方法が有効です。例えば、ブラストエンジンを利用することで、メールの到達率を大幅に向上させることが可能です。さらに、SMTPリレーやAPI送信を活用すれば、送信制限の影響を受けずに大量のメールを確実に配信できます。
Xserverの共用サーバーでのメールトラブルを回避し確実にメールを届けるために、適切な対策と信頼性の高いメールリレーサービスの導入を検討してみましょう。
