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SMTPポートとは?一般的なポート番号と適切な選び方

2024年1月21日 メール配信

SMTPポートとは、インターネット上で電子メールの送信に使用されるポートのことを指し、メールサーバー間の通信を円滑に行うために不可欠です。

SMTPは、メールを送信する時に使用するプロトコル(通信の規格)を指します。指定された番号のポートで使用されますが、番号によって特徴が異なっています。

SMTPポートの選択は、セキュリティ、互換性、およびサーバー設定の要件に大きく影響されるため、非常に重要となります。本記事では、SMTPの基本的なポート番号や適切なポートの選択方法を紹介しますので参考にしてください。

この記事では、SMTPの概要やSMTPポート番号の種類、ポートの選び方を解説します。

SMTPとSMTPポート

メールは、SMTPサーバー・POPサーバー・IMAPサーバーと呼ばれる各種サーバーを介して送受信されます。POPとIMAPは受信側のサーバー、SMTPは主に送信を担うサーバーです。

実際にメールを送信する際、このSMTPはどんな役割を果たしているのでしょうか。ここでは、SMTPやSMTPポートについて、詳しく見ていきます。

SMTPとは

SMTPは、電子メールを送信するためのプロトコルです。「Simple Mail Transfer Protocol」の略で、日本語では「簡易メール転送プロトコル」と言います。プロトコルという言葉にはさまざまな意味がありますが、ここでのプロトコルは通信の手順や規格のことです。

SMTPについて解説するにあたり、メールが宛先に届くまでの流れについて確認しておきましょう。

  1. ユーザーがメールを送信
  2. 自身のメールサーバーを経由してDNSサーバーと呼ばれる仲介サーバーで相手のIPアドレスを確認
  3. 確認後、受信先メールサーバーに転送され、ユーザーの宛先に到達

SMTPは、この一連の流れを担っています。送信者のデータやメールの内容などのさまざまな情報を取り扱い、メールを送信する過程を支えているのです。

ちなみに、メールを受信する際はPOP、IMAPのプロトコルが使用されます。

メールサーバーとは

前述の解説の中にあった「メールサーバー」とは、SMTPでメールを送信・受信・転送するためのコンピューターのことです。送信の際に使用するサーバーはSMTPサーバーと呼ばれます。

SMTPサーバーは、「MTA」と「MDA」というプログラムで構成されています。

MTA(Mail Transfer Agent)とは、SMTPを使用してメールを転送するプログラミングソフトのことです。メールを仕分ける機能があります。

MDA(Mail Delivery Agent)は、MTAが受信したメールを、配信するプログラミングソフトです。ユーザーのメールボックスに届ける機能を持っています。

メールサーバーについては以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

メールサーバーの種類と役割を解説!設定方法とエラー時の対処法

SMTPサーバーの機能

SMTPサーバーの主な機能について、以下にまとめました。

  • メールの転送:メールソフトや別のSMTPサーバーからメールを受信し、MDAや次のサーバーに転送する
  • キューイング:キュー(待機場所)にメールを追加し、送信先のサーバーが応答しない場合に、設定した期間送信を繰り返す
  • エラーの応答:メールが送信先に届かなかった場合、SMTP応答コードと呼ばれるエラーコードを返す
  • アドレスの書き換え:設定に応じて、ヘッダまたはエンベロープのアドレスを書き換える
  • フィルタリング:ドメイン・IPアドレス・スパムやウイルスの恐れ・メールの内容を基に、メールをフィルター処理する
  • 監査:アドレス・日時・場所・内容の履歴を残し、追跡可能な状態にする
  • 認証:DKIM・SPF・DMARCなどのドメイン認証に対応する
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POP3やIMAP、SMTPSとの違いは?

SMTPはメールを送信するためのプロトコルですが、POP3やIMAPはメールを受信する際に使用するプロトコルになります。

また、SMTPとSMTPSは似ている言葉ですが、SMTPSのほうがより高セキュリティとなります。

ここからはそれぞれの違いを解説します。

POP3やIMAPとSMTPの違い

では、POP3とIMAPにどんな違いがあるのでしょうか。それぞれの仕組みについて以下にまとめました。

POP3(Post Office Protocol version 3)

メールソフトがメールサーバーからメールを受信するために使用します。流れとしては、サーバーからメールを受信し保管するというシンプルな仕組みです。

POP3を使用すると、メールはローカル環境に保存され、基本的にはメールサーバーから削除されます。そのため、サーバーの容量を気にせず使用できるのもメリットの一つでしょう。また、インターネットへのアクセスは送受信時の数秒だけになります。デバイスにメールを保存しておけば、インターネットに接続できない環境でも、メールの内容が閲覧可能です。

IMAP(Internet Message Access Protocol)

メールサーバーにある受信メールにアクセスし、操作を行うために使用します。IMAPを使用すると、メールサーバーに保存された状態でメールを閲覧できるため、ローカル環境にダウンロードする必要がありません。そのため、メールを保存したデバイスを紛失または破損しても、メールが消える心配はないでしょう。また、パソコンの保存容量を気にせず使用できる点もメリットです。

SMTPSとSMTPの違い

SMTPSとは、インターネット上のデータ通信を暗号化する「SSL(Secure Sockets Layer)」や「TLS(Transport Layer Security)」を使用してメールを送信する仕組みです。SMTPにSSLやTLSの暗号化プロトコルを追加し、より高いセキュリティを確保します。

一方、SMTPは、メールを暗号化する機能がないため、メールの盗聴やサイバー攻撃などの悪影響を受けやすい状態です。

SSLやTLSは、認証局から発行されたサーバー証明書が存在することで、信頼性のあるサーバーだと判断できます。そのため、なりすましメールによる被害を防ぐ効果があるのです。

しかし、送信側だけでなく受信側でも同じSMTPS設定を行っていない場合には、メールが届かないことがあるので注意しましょう。

一般的なSMTPポート

現在、インターネット上で提供されているSMTPポートの番号は「25」「465」「587」「2525」の4つがあります。このポートの番号管理については、インターネット割当番号公社(IANA)とインターネット技術特別調査委員会(IETF)が行っています。

ここでは、各SMTPポートについて見てみましょう。

ポート25

ポート25は、SMTPポートで最も古く、1982年に作られました。現在も一般的なSMTPポートとして認知されており、メールを別のメールサーバーを経由して配信する「SMTPリレー」を活用する際に使用されます。

しかし、スパムメールの送信に利用する悪徳業者が存在することから、現在は多くのインターネットサービスプロバイダーがポート25をブロックしています。

メール管理ソフトでSMTPを設定する場合は、スパムメールとして謝った認識をされないように、ポート25の使用を控えたほうがよいでしょう。

ポート465

ポート465は、SMTPSプロトコル(SMTP over SSL)で以前使用されていたポートです。外部によるメールの盗聴を防ぐため、他のSMTPサーバーと比べてセキュリティ面に優れています。

ポート465をサポートしているプロバイダは多数ありますが、現在は非推奨となりました。

ポート587

ポート587とは、メール送信専用ポートのことで、サブミッションポートとも呼ばれています。ポート25をブロックしているプロバイダが多いことから、ポート25を使用せずメールを送信するために、ポート587が公開されました。ポート587を使用してメールを送信するためには、送信時にユーザーIDやパスワードが必要になります。

ユーザーIDを所持していない業者はメールを送信できないため、ポート587の使用には、迷惑メールの削減に効果があるのです。

ポート2525

ポート2525は、ポート587を使用してメールが送信できない場合に、代わりとして使用されます。IANAやIETFから、正式な認証を受けていませんが、多くのプロバイダがサポートしているポートです。

適切なSMTPポートの選び方

メールをSMTPで送信するために、メール管理ソフトやWordPressを設定する時は、ポート587を選びましょう。ポート587は、TLSにより高いセキュリティを保持できるため、安全にメールを送信できます。

一方、ポート587が何らかの原因でブロックされている場合は、ポート2525を使用しましょう。ポート2525は正式な認証を受けていませんが、多数のプロバイダがサポートしており、頻繁に使用されています。

ポート465も多数のプロバイダがサポートしていますが、現在は使用が推奨されていないため、まずポート587やポート2525を検討しましょう。

ポート25は、SMTPリレーに使用されることがありますが、多くのプロバイダにブロックされています。そのため、メール管理ソフトやWordPressを設定する場合には使用を控えましょう。

SMTPリレーサービスの活用

メールには様々な認証技術が使われています。その背景には迷惑メールやなりすましメールの増加などがあります。

そういったことからも、各メールプロバイダや国内携帯キャリアはセキュリティを強化しており、メールを確実に届けるためには専門的な技術が必要となります。

「メールが届かない」ことはビジネスにおいて致命的と言えます。そのようなリスクを回避するためにはSMTPリレーサービスを利用するのが望ましいです。

SMTPリレーとは

SMTPリレーとは、メールを送る時にサーバから別のサーバへ転送することです。SMTPリレーを行うと自社のメールサーバーの管理が不要など、以下のような様々なメリットがあります。

  • 大量のメッセージを送信できる
  • メール送信のスピードを向上できる
  • スパムフィルタを回避できる
  • セキュリティを強化できる
  • 送信ログが残る
  • 社内ビジネスサーバ不要でメッセージ送信できる

SMTPリレーを行うためには次に紹介するブラストエンジンのようなSMTP認証の機能があるメールリレーサービスを利用しましょう。

SMTP・API連携メール配信システム「ブラストエンジン(blastengine)」

blastengineのアイキャッチ画像

ブラストエンジンは、SMTP認証機能があるため安全にメールを届けることができます。

SMTPリレーサーバーを使用して、簡単に大量のメールを高速配信することが可能です。さらに、メールサーバーを必要とせず、API経由でメールを送信する仕組みも提供しています。

ブラストエンジンは、サーバーの運用やメンテナンスを行っているため、常に高いIPレピュテーションを維持しながら、安全にメールを送ることができます

以下のような課題がある場合は、ブラストエンジンの利用を検討してみることをおすすめします。

  • 自社のIPアドレスやドメインがブラックリストに登録されていて、メールが届かない場合
  • 国内キャリアにメールが届かず、対応方法がわからない場合
  • 自社でメールサーバーを管理・運用したくない場合

また、ブラストエンジンは各メールプロバイダーや携帯キャリアのドメインに最適化されており、大規模なネットワークを経由してメール配信を行うことで、日本国内での到達率を圧倒的に高めています。

利用料金は月額3,000円からとコストパフォーマンスにも優れており、メールだけでなく、日本語での電話サポートにも対応しています。

メールアドレスの入力のみで無料トライアルが可能ですので、まずは気軽にお試しください。

まとめ

電子メールはコミュニケーションツールとして、プライベートだけでなくビジネスにも欠かせないアイテムです。メールを正しく送受信するためには、各種サーバーの設定を正しく行う必要があります。

また、電子メールでは番号が割り振られたSMTPポートを使って送信します。一般的に利用されるポートの中でも、よりセキュリティの強固なポートを選ぶことが重要です。587がおすすめですが、使用できない場合にはポート2525を選択しましょう。一方、ポート25やポート465は非推奨のため、使用する場合は注意が必要です。

SMTPはメールを送信するためのプロトコルですが、POP3やIMAPは、メールを受信する際に使用するプロトコルです。安全にメールを送信するためには、それぞれの特徴を確認したうえで適切なSMTPポートを選びましょう。

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