HTTP400番台エラーの原因と対処法を詳しく解説!サイト運営者が知っておくべき基礎知識
Webサイトやアプリケーションを運営していると、避けて通れないのがHTTPステータスコードに関連するエラーです。特に「400番台エラー」は、ユーザーのリクエストに問題がある場合に発生しやすく、多くの運営者を悩ませています。このエラーは一見するとユーザー側の問題のように思えますが、放置しておくとWebサイトの信頼性やSEOパフォーマンスに大きな影響を与える可能性があります。
例えば、「404 Not Found」や「403 Forbidden」といったエラーは、ユーザーが目的のページにたどり着けないだけでなく検索エンジンの評価にも悪影響を及ぼします。また、こうしたエラーを正しく理解し対処することで、ユーザーの離脱率を下げビジネスチャンスを逃さないようにすることが可能です。
本記事では、400番台エラーの基本的な概要から、具体的な種類、原因、対策、さらには未然に防ぐための予防策までを徹底解説します。
そもそもエラーコードとは
エラーコードとは発生したエラーを特定しやすくするために番号で示したものです。この番号をもとにエラーの原因や種類を把握し、適切な対処が可能になります。この記事で扱うエラーコードはHTTPステータスコードのうち「400番台(クライアントエラー)」と「500番台(サーバーエラー)」に該当するものです。
HTTPステータスコードとはブラウザがサーバーにリクエストを送信した際に返される3桁の数字です。例えば、ページが正常に表示された場合は「200 OK」が返され、エラーが発生した場合には対応するエラーコードが返されます。
HTTPステータスコードはどこで見られる?
HTTPステータスコードはブラウザの開発者モードを使うことで簡単に確認できます。以下は具体的な確認手順です。
- 確認したいWebサイトをブラウザで開く
- Ctrl + Shift + C または F12 を押して開発者モードを開く
- 開発者モード内の「Network」タブを選択
- ページを更新するとリクエストごとにステータスコードが表示される
注意点として「Network」タブが表示されない場合、ブラウザやバージョンによってインターフェースが異なることがあります。Google ChromeやMicrosoft Edgeを使用すると、基本的に同じ手順で確認可能です。
また、ステータスコードはリクエストのリスト内「Status」列に表示されます。例えば、404が記載されていれば、そのリクエストが「404 Not Found」のエラーを示しています。
おもな400番台のエラーの原因と対策
400番台のエラーはURLの入力ミスやサーバーがリクエストを処理できない場合など、さまざまな原因で発生します。ここからは主な400番台エラーについて、その原因と対策を詳しく解説します。
400 Bad Request
このエラーはユーザーのリクエストが無効であり、ほかのどのステータスコードにも該当しない場合に返されます。原因は以下にようなものが挙げられます。
- URLの入力ミス
URLが正しく入力されていない、または不正な文字(連続するパーセントや波括弧など)が含まれている場合に発生します。 - ブラウザキャッシュやCookieの破損
キャッシュファイルやCookieが破損している、またはCookieの有効期限が切れている場合にエラーが起こります。 - DNSキャッシュの不整合
DNSキャッシュに保存された情報が古く、実際のDNSデータと一致しない場合に発生します。 - ファイルサイズが大きすぎる
サーバーの設定で許可されるファイルサイズを超えたデータをアップロードしようとするとエラーになります。 - サーバーエラー
リクエストが正しいにもかかわらずアクセスできない場合、サーバー側に問題がある可能性があります。”]
以下の方法を順番に試してみることで、多くのケースで問題を解決できます。
対策は以下にようなものが挙げられます。
- URLの確認
URLが正しく入力されているか、特殊文字が正しくエンコードされているかを確認しましょう。例えば、長いURLはオンラインのURLエンコーダーやデコーダーを使用してチェックするのが便利です。 - ブラウザのキャッシュをクリア
ブラウザのキャッシュを削除することで、破損したキャッシュファイルが原因のエラーを防ぐことができます。Chromeでは、右上の三点メニューから「その他ツール>閲覧履歴を消去」を選択し、「キャッシュされた画像とファイル」を削除します。 - Cookieを削除
破損したCookieが原因の場合、Cookieの削除で解決することがあります。Chromeでは「その他ツール>閲覧履歴を消去」から「Cookieと他のサイトデータ」を選び、全期間のデータを削除してください。 - DNSキャッシュをクリア
保存されている古いDNSキャッシュをクリアすることで解決することがあります。Windowsの場合、コマンドプロンプトで「ipconfig /flushdns」と入力してください。 - ファイルサイズを確認
サーバーの制限を超えるファイルをアップロードしようとしている場合、ファイルを縮小してアップロードを試みましょう。 - ブラウザの拡張機能を無効化
これらの方法で解決しない場合、ブラウザの拡張機能が原因の可能性があります。一時的に拡張機能を無効にし、再度アクセスしてみてください。”]
上記の方法で多くの400 Bad Requestエラーを解決できるはずです。問題が改善されない場合は、サーバー管理者に問い合わせることを検討してください。
401 Unauthorized
このエラーは、特定の権限を持つユーザーだけがアクセスできるページで、アクセス権がない場合に表示されます。また、認証情報であるIDやパスワードを間違えた場合にも発生します。
原因
- アクセス権限がない
- IDやパスワードの入力ミス
対策
- IDとパスワードが正しいか確認し再入力
- エラーが解消されない場合は、Webサイト運営側に閲覧権限について問い合わせる
403 Forbidden
403エラーはアクセスが禁止されている場合や、権限が不足しているときに返されるエラーコードです。アクセスが集中している場合にも発生することがあります。404 Not Foundと並んで、よく見かけるエラーの一つです。
原因
- アクセスが禁止されている
- アクセスが集中している
対策
- 時間をおいて再度アクセス
- アクセスが拒否されている場合はWebサイトの管理者に連絡する
404 Not Found
404エラーは、リクエストされたページやファイルが存在しない場合に表示されます。
原因
- URLのスペルミス
- リクエストページの削除
- リダイレクト設定の不具合
対策
- URLにスペルミスがないか確認しましょう。
- 管理者側の場合はリンク切れやページ削除が発生していないか確認
特に大文字と小文字の誤り、コロンとセミコロンの取り違えは多いので注意しましょう。
408 Request Timeout
408エラーは、リクエストに時間がかかりすぎてタイムアウトした場合に表示されます。
原因
- サーバーが混雑している
- サーバーが要求するファイルサイズが大きすぎる
対策
- ネットワーク環境を確認し、接続速度が低下していないかチェック
- 他のWebサイトに問題なくアクセスできる場合は、時間をおいて再度アクセス
その他の400番台エラーの一覧
主な400番台エラーについては既に解説しましたが、ここではそれ以外の400番台エラーについて一覧形式で紹介します。
エラーコード | 説明 |
---|---|
405 Method Not Allowed | 許可されていないHTTPメソッドが使用された場合に発生 |
406 Not Acceptable | サーバーがリクエストを受理できない内容(言語や文字コードの違いなど)を返した場合に表示 |
407 Proxy Authentication Required | プロキシ認証が必要な場合に発生 |
409 Conflict | 現在のリソースと矛盾するリクエストを受けた場合に返される |
410 Gone | 指定されたコンテンツが削除されており、現在の場所がわからない場合に表示 |
411 Length Required | リクエストに必要なContent-Lengthヘッダーが含まれていないため拒否される |
412 Precondition Failed | リクエストに設定された前提条件が正しくない場合に発生 |
413 Payload Too Large | サーバーが許容できるサイズを超えたリクエスト(大きなファイルアップロードなど)が原因で発生 |
414 URI Too Long | URLが長すぎてサーバーが処理を拒否した場合に表示 |
415 Unsupported Media Type | サーバーでサポートされていないメディアタイプを指定された場合に発生 |
416 Range Not Satisfiable | 実際のリソースサイズを超えるデータが要求された場合に発生 |
これらのエラーはサーバー設定やリクエスト内容によって発生します。頻繁に出る場合は、サーバーの設定やクライアント側のリクエストを見直す必要があります。特定のエラーへの対応例として、429 Too Many Requestsの場合はリクエストの頻度を制限する、413 Request Entity Too Largeの場合はアップロードするファイルのサイズを縮小するなどがあります。これらのエラーに関する知識を持つことで、トラブルシューティングがスムーズに行えるようになります。
400番台エラーの発生がWebサイトに与える影響
400番台エラーは、ユーザー側のリクエストに問題がある場合に発生することが多いですが、Webサイトにも以下のような影響を与える可能性があります。
- 信頼性の低下
ページが閲覧できない状態が続くと、ユーザーからの信頼が低下し、Webサイト全体の評価が下がる恐れがあります。 - 機会損失
エラーを放置すると、ユーザーが別のページやサイトに移動してしまい、結果的にビジネスチャンスを逃してしまいます。
400番台エラーはユーザー体験の質に大きな影響を与えるため早急な対策が必要です。例えば、エラー発生箇所のログを確認して原因を特定し修正を行うことが重要です。また、エラーが多発しないように定期的なチェックやテストを行うことも有効です。
Webサイトからの離脱を防ぐだけでなくサイトの信頼性を維持するためにも、400番台エラーに対して迅速かつ適切な対応を心がけましょう。
400番台エラーの原因を迅速に特定する方法
400番台エラーが発生した場合、原因を素早く特定することが重要です。エラーの特定が遅れるとユーザー体験を損ねるだけでなく、SEOにも悪影響を与える可能性があります。
ログを活用してエラー箇所を特定する
Webサーバーのログを確認することで、エラーが発生したリクエストやエラーコードの詳細を把握できます。例えば、ApacheやNginxを使用している場合、それぞれのログファイル(access.log
やerror.log
など)をチェックすることでエラーの原因がわかります。
ログ確認の際は以下のポイントに注目してください。
- エラーが発生したURL
- リクエスト時刻
- クライアントのIPアドレス
- 使用されたHTTPメソッド
これらの情報をもとに、具体的な修正箇所を絞り込むことができます。
開発者ツールでリクエスト状況を確認する
ブラウザの開発者ツール(Google Chromeの例ではF12キー)を利用すると、HTTPリクエストとレスポンスの詳細をリアルタイムで確認できます。これにより、エラーが発生したリクエストの詳細を素早く把握できます。
開発者ツールで注目すべき項目は以下の通りです。
- Status
エラーコード(例:404、403など) - Headers
リクエストおよびレスポンスヘッダーの内容 - Payload
送信データ(POSTリクエストの場合)
これにより、ユーザーのリクエストがサーバーにどのように届いているかを確認し問題箇所を特定できます。
400番台エラーを未然に防ぐための予防策
エラーが発生してから対応するのではなく、事前に防ぐための取り組みも重要です。エラーを未然に防ぐことでユーザー体験を向上させ、SEO評価の低下を防ぐことができます。
正確なURL設計とリンク管理
リンク切れやURLスペルミスを防ぐために正確なURL設計を行い、リンクを管理することが重要です。具体的には以下のような対策が効果的です。
- ページ作成時にURLのルールを統一する(例:小文字、ハイフン区切り)
- 外部リンクも含めて定期的にリンク切れチェックを実施
- リダイレクト設定を行い、削除されたページにアクセスした場合も適切に対応
正確なURL設計はエラーを減らすだけでなく、ユーザーの利便性も向上させます。
フォーム入力時のリアルタイムエラーチェック
フォーム入力時のデータが不正な場合に発生するエラーを防ぐため、リアルタイムでエラーチェックを行う仕組みを導入します。JavaScriptを利用したバリデーション機能を実装することで、ユーザーの入力ミスをその場で防ぐことが可能です。具体的な例は以下の通り。
- 必須項目の未入力時にエラーメッセージを表示
- メールアドレスや電話番号などのフォーマットチェック
- 入力文字数の制限を通知
これにより、フォーム送信後のエラー発生率を大幅に低下させることができます。
メールリレーサービスの活用による400番台エラーの軽減
400番台エラーはサーバーやリクエストの設定に関連して発生することが多く、特にメール送信時に顕著化しやすい問題です。ここではメールリレーサービスを利用することで、これらのエラーを軽減し円滑なメール送信を実現する方法を解説します。
メールリレーサービスとは
メールリレーサービスは自社サーバーを経由せず、専用のメール配信サーバーを利用してメールを送信する仕組みです。これにより以下のようなメリットが得られます。
- サーバー負荷の軽減
- 高い到達率
- エラーの検知と対策が容易
- 大量のメールの一斉送信が可能
- 不達の原因追跡が容易
- メール配信の運用負担削減
400番台エラーの軽減にメールリレーサービスを活用する方法
400番台エラーは一時的なエラーであり多くの場合再試行で解決しますが、以下のようなケースでメール送信の障害となる可能性があります。
- 401 Unauthorized や 403 Forbidden
- 413 Request Entity Too Large
- サーバービジー
- 接続タイムアウト
- ドメイン名解決失敗
メールリレーサービスを利用することで、これらのエラーを回避または軽減できます。特にDKIM、SPF、DMARCなどの認証技術を簡単に設定できるためメールの信頼性が向上します。
以下におすすめのサービスを紹介します。
メールリレー・API連携メールサービス「ブラストエンジン(blastengine)」
SPFやDKIMなどGmail送信者ガイドライン対応しており、API連携・SMTPリレーが可能なメール配信システムです。
ブラストエンジンは、SMTPリレーサーバーを使用して、簡単に大量のメールを高速配信することが可能です。さらに、メールサーバーを必要とせず、API経由でメールを送信する仕組みも提供しています。
ブラストエンジンは、サーバーの運用やメンテナンスを行っているため、常に高いIPレピュテーションを維持しながら、安全にメールを送ることができます。
以下のような課題がある場合は、ブラストエンジンの利用を検討してみることをおすすめします。
- 自社のIPアドレスやドメインがブラックリストに登録されていて、メールが届かない場合
- 国内キャリアにメールが届かず、対応方法がわからない場合
- 自社でメールサーバーを管理・運用したくない場合
また、ブラストエンジンは各メールプロバイダーや携帯キャリアのドメインに最適化されており、大規模なネットワークを経由してメール配信を行うことで、日本国内での到達率を圧倒的に高めています。
利用料金は月額3,000円からとコストパフォーマンスにも優れており、メールだけでなく、日本語での電話サポートにも対応しています。
メールアドレスの入力のみで無料トライアルが可能ですので、まずは気軽にお試しください。
まとめ
400番台エラーは、ユーザーのリクエストに問題がある場合に発生するエラーですが、Webサイトやアプリケーションの信頼性やSEO評価に大きな影響を与える可能性があります。適切な原因の特定と対策を行うことでユーザー体験を改善し、検索エンジンの評価を維持することが可能です。
本記事で紹介したログ解析や開発者ツールの活用、リンク管理やフォームのバリデーションといった対策は、400番台エラーを防ぎサイト運営の質を向上させるために非常に効果的です。また、メールリレーサービスの導入はエラー軽減だけでなく、サーバー負荷の分散や高い到達率を実現するためにも有用です。
これらの知識を活用し400番台エラーが発生した際には迅速に対応し、未然に防ぐ努力を続けましょう。エラーの少ない信頼性の高いWebサイトを運営することが、ユーザー満足度の向上とビジネスの成功につながります。