SendGridの料金は?プラン別費用・超過料金・競合比較を徹底解説【2026年最新】

SendGridの料金は、月額の基本使用料だけで決まりません。上限を超えた分に発生する従量課金、マーケティング機能の宛先課金、固定IPアドレスの追加料金といった複数の要素が積み上がる構造になっています。しかも2026年3月末にはFreeプランが提供終了となり、「無料で試してから考える」という選択肢も事実上なくなりました。
この記事では、日本国内の正規代理店である構造計画研究所が公開している最新の料金表をもとに、SendGridのプラン別費用、上限超過料金の計算式、見落とされがちな追加オプション費用までを整理します。さらに、月5万通・15万通・100万通といった配信規模ごとの実額シミュレーションと、プランの乗り換え判断となる損益分岐点まで具体的な数字で示します。
読み終わる頃には、自社の配信規模に対して「どのプランを、いくらで、どういう条件で使うことになるのか」を、稟議書に書けるレベルまで具体化できるはずです。

目次
- 1 SendGridの料金体系|まず押さえるべき3つの前提
- 2 SendGridの料金プラン一覧【2026年最新】
- 3 SendGridに無料プランはある?Freeプラン終了と60日間トライアル
- 4 上限超過料金の計算方法と料金シミュレーション
- 5 見落としやすい追加費用
- 6 EssentialsとProの違い|料金差に見合う機能は何か
- 7 SendGridの料金は高い?他のメール配信サービスとの費用比較
- 8 SendGridの料金で失敗しないための5つのチェックポイント
- 9 コストを抑えつつ確実にメールを届けるならメール配信システムを活用する
- 10 まとめ|SendGridの料金は「実質月額」で判断する
- 11 FAQ
SendGridの料金体系|まず押さえるべき3つの前提
SendGridの見積もりでつまずく原因のほとんどは、料金表の数字を読み違えることではなく、料金体系の「型」を理解しないまま数字を見てしまうことにあります。最初に3つの前提を押さえてください。
「基本使用料+上限超過料金」の2階建て構造
SendGridの料金は、月額の基本使用料と、月間上限通数を超えた分に発生する従量課金の2階建てです。
たとえば月間上限5万通のプランで6万通を送った場合、超過した1万通分に対して1通あたりの単価が乗算され、基本使用料に加算されます。上限に達しても送信が停止するわけではない点は運用上のメリットですが、裏を返せば配信数が想定を超えたときにコストが自動的に膨らむということでもあります。
なお初期費用は0円です。この点は導入時のハードルを下げる要素になります。
日本国内版は構造計画研究所が提供する円建てプラン
SendGridはTwilio Inc.が提供する米国発のサービスですが、日本国内では株式会社構造計画研究所が正規代理店として販売しています。
重要なのは、国内代理店経由の契約と本国の直接契約では料金体系そのものが異なるという点です。本国のプランはUSD建てで、Essentialsが月額19.95ドル前後といった価格設定になっています。一方、国内版は円建てで独自の通数区分と単価が設定されており、日本語ドキュメントと日本語サポートが付帯します。
海外の記事やUSD表記の比較サイトを見て試算すると、実際の請求額と乖離します。国内利用を前提とするなら、参照すべきは構造計画研究所の料金表です。
表示価格は税抜、通数課金と宛先課金は別枠
3つ目の前提として押さえておきたいのが、SendGridには通数に対する課金とは別に、宛先件数に対する課金があるという点です。
SendGridでは、SMTPリレーやWeb API経由の送信も、ブラウザ上で一斉配信を行うマーケティングキャンペーン機能からの送信も、どちらも同じ月間通数としてカウントされます。ただしマーケティングキャンペーン機能を使う場合は、これに加えて宛先(コンタクト)の登録件数に応じた料金が上乗せされます。無料枠は2,000件で、これを超えると10,000件あたり月額1,500円が加算されます。
たとえば1万件の宛先に月6回配信した場合、通数としては6万通がカウントされ、その上に宛先課金が乗る計算です。同じ内容を同じ相手に送っても、APIから送るかマーケティングキャンペーン機能から送るかで請求額が変わるということです。
この宛先課金は事前の申し込み手続きが不要で、無料枠を超えた時点から自動的に発生します。宛先リストのアップロード時には追加料金への同意を求めるダイアログが表示されるため無自覚に課金されるわけではありませんが、通数ベースの料金表だけを見て見積もりを組むと、この費用が丸ごと抜け落ちます。
SendGridの料金プラン一覧【2026年最新】
ここからは具体的な金額です。国内版SendGridの料金プランは、大きく「Essentials(エッセンシャル)」と「Pro(プロ)」の2系統に分かれ、その中で月間上限通数ごとに区分されています。
プラン別料金の全体像
| プラン | 区分 | 基本使用料(月額・税抜) | 月間上限通数 | 上限超過時の単価 |
|---|---|---|---|---|
| Essentials | 50K | 3,000円 | 5万通 | 0.200円/通 |
| Essentials | 100K | 5,400円 | 10万通 | 0.132円/通 |
| Pro | 100K | 14,000円 | 10万通 | 0.165円/通 |
| Pro | 300K | 37,500円 | 30万通 | 0.137円/通 |
| Pro | 700K | 75,000円 | 70万通 | 0.117円/通 |
| Pro | 1.5M | 125,000円 | 150万通 | 0.089円/通 |
| Pro | 2.5M | 165,000円 | 250万通 | 0.071円/通 |
※初期費用0円/表示価格はすべて税抜(構造計画研究所の公開情報をもとに作成)
※本記事は記事作成時点の内容となるため、最新の情報は公式サイトからご確認ください
この表を眺めると、SendGridの料金設計の思想が読み取れます。通数区分が上がるほど1通あたりの超過単価は下がるという、典型的なボリュームディスカウント型です。Essentials 50Kの0.200円/通に対し、Pro 2.5Mでは0.071円/通と、約3分の1の水準になります。
Essentialsプランの位置づけ
Essentialsは、月間5万通〜10万通規模の送信を想定した入門プランです。SMTPリレー、Web API、SPF/DKIM、開封・クリック測定、自動バウンス処理、配信停止管理といった、メール配信基盤として最低限必要な機能は一通り揃っています。
一方で、固定IPアドレス、サブユーザ機能、SSO、請求書払いといった、組織的な運用に必要な要素は含まれません。Teammate(アカウント共有メンバー)は3つまで、配信状況を通知するEvent WebhookのPOST先も2つまでという制限があります。
Proプランの位置づけ
Proは、固定IPアドレスが使える点が最大の差分です。これに加えてサブユーザ(子アカウント)、SSO、請求書払い、Email Testing(月60クレジット)、Email Address Validation API(月2,500件)が利用でき、Teammateは1,000まで、Event WebhookのPOST先は5つまで拡張されます。
なお構造計画研究所自身も、到達性とメンテナンス性の観点から基本的にはProプランを推奨する旨を案内しています。単純な価格比較だけでプランを決めると、後述する「到達率の見えないコスト」を負うことになりかねません。
250万通を超える規模の場合
Pro 2.5Mを大幅に上回る配信を予定している場合は、公開されている料金表の枠外となり、個別見積もりでの相談になります。この規模になるとサービス側の設計や運用支援の内容も含めた交渉になるため、複数サービスを並行して見積もり比較する価値が高い領域です。
SendGridに無料プランはある?Freeプラン終了と60日間トライアル
「まず無料で試したい」という前提で情報収集している場合、ここは必ず確認してください。SendGridの無期限無料プランはすでに存在しません。
Freeプランは2026年3月31日に提供終了
かつてSendGridには「1日100通まで無期限で無料」というFreeプランが存在し、開発環境の構築やスモールビジネスの通知メール基盤として広く使われていました。しかしこのFreeプランは、2026年3月31日をもって提供終了となりました。本国側では先行して無料プランが廃止されており、国内版もこれに追随した形です。
「60日+60日」のタイムリミットに注意
既存のFreeプランユーザーは、2026年4月1日0時時点で自動的に無料トライアルへ移行しました。設定変更は不要で、APIキーもそのまま使えます。ただし、この移行後のスケジュールが重要です。
- アカウント発行から最長60日間:従来のFreeプランと同じく1日100通まで送信可能
- トライアル期間満了時点:メール送信が停止。自動で有料プランに移行することはない
- 満了からさらに60日経過:有料プランへの変更がなければ自動解約、アカウント削除
つまり、放置した場合はアカウントそのものが消えます。設定データ、APIキー、送信ログといったアカウントに紐づく情報が失われるリスクがあるため、移行判断は早めに行うべきです。
これから新規で試す場合のトライアル条件
新規契約でも、利用できるのは60日間の無料トライアルのみです。トライアルではEssentialsプラン相当の機能を試せますが、以下の制限があります。
- 送信できるのは1日100通まで(上限に達するとそれ以上送信できない)
- Event WebhookのPOST先は1つまで
- トライアル中はオプションの追加ができない
また、SendGridは法人向けサービスであり、個人での利用は受け付けていません。この点も検証を始める前に確認しておくべきポイントです。
上限超過料金の計算方法と料金シミュレーション
ここが本記事の核心です。SendGridの料金で最も誤算が生じやすいのが、上限超過料金の扱いと、プラン区分の選び方です。
超過料金の計算式
計算式そのものは単純です。
- 月額請求額 = 基本使用料 +(実際の送信通数 − 月間上限通数)× 超過単価
注意すべきは、基本使用料が各月1日0時時点のプランに応じて発生する点、そして未使用分の繰り越しができない点です。月の途中でプランを上げても、その月の基本使用料は月初のプランで確定します。急な配信量増加に対して月中にプラン変更しても、当月分の超過料金は発生するということです。
ケース1:月5万通を送る場合
Essentials 50Kの上限にちょうど収まるケースです。
- 基本使用料 3,000円 + 超過分0円 = 月額3,000円(税抜)
1通あたり0.06円という計算になり、表示価格ベースでは非常に安価です。ただしこれは固定IPなし・日本語サポートはドキュメントとメールベース、という条件込みの価格である点は押さえておいてください。
ケース2:月8万通を送る場合(プラン区分の損益分岐点)
ここで多くの担当者が判断を誤ります。「上限を超えても送れるなら、安いプランのまま超過課金で払えばいい」という発想が成立しない領域です。
- Essentials 50Kのまま:3,000円 +(80,000 − 50,000)× 0.200円 = 9,000円
- Essentials 100Kに変更:5,400円(上限内のため超過なし)
差額は3,600円。上位区分に上げたほうが4割近く安くなります。損益分岐点を計算すると、次のようになります。
3,000 +(x − 50,000)× 0.200 = 5,400 → x = 62,000通
月間6.2万通を超えた時点で、Essentials 100Kに上げたほうが安いということです。この分岐点を知らずに50Kで運用し続けると、毎月確実に損をします。
ケース3:月15万通を送る場合(EssentialsとProの逆転現象)
配信数が10万通を超えると、Essentialsのまま超過課金で払うか、Proに上げるかという判断になります。
- Essentials 100K:5,400円 +(150,000 − 100,000)× 0.132円 = 12,000円
- Pro 100K:14,000円 +(150,000 − 100,000)× 0.165円 = 22,250円
Essentialsのまま超過課金で払ったほうが1万円以上安くなります。さらに月30万通で比較すると、この差はより明確になります。
- Essentials 100K:5,400円 + 200,000 × 0.132円 = 31,800円
- Pro 300K:37,500円
Essentials 100Kの超過課金がPro 300Kの基本使用料を上回るのは、計算上おおよそ月34万通付近です。つまり金額だけで見れば、30万通規模でもEssentialsのほうが安いという逆転が起きます。
ではなぜProが推奨されるのか。差額の正体は固定IPアドレスとサブユーザ、SSO、請求書払いといった運用要件です。ここは「機能に対していくら払うか」という判断であり、通数だけで決めるものではありません。
ケース4:月100万通を送る場合
大量配信領域では、再び区分選びが効いてきます。
- Pro 700K:75,000円 +(1,000,000 − 700,000)× 0.117円 = 110,100円
- Pro 1.5M:125,000円
この規模ではPro 700Kのまま超過課金で払ったほうが約1.5万円安く、損益分岐点はおおよそ月112万通です。年間で18万円近い差になるため、実配信数の実測は必須です。
スパイク配信時のリスク
キャンペーンや障害通知で一時的に配信量が跳ね上がると、超過料金がそのまま請求に乗ります。1時間あたりの送信数に特段の制限がないことは配信基盤としての強みですが、コスト面では「止まらないから膨らむ」というリスクにもなります。
配信数の月次上限アラートを自社側で設計しておくことを推奨します。
見落としやすい追加費用
料金表の基本使用料だけで見積もると、実際の請求額と乖離します。特に注意すべきオプション費用を整理します。
申し込み不要で自動発生するもの
マーケティングキャンペーン機能の宛先追加は、無料枠2,000件を超えると10,000件あたり月額1,500円が加算されます。事前の申し込み手続きが不要なため、リスト規模の拡大に連動してコストが増えていく点に注意が必要です(リストのアップロード時には追加料金への同意ダイアログが表示されます)。
たとえば宛先が3万件になった場合、無料枠2,000件を超える分として月額4,500円程度が上乗せされる計算です。Essentials 50Kの基本使用料3,000円よりも高い金額が、オプション側で発生することになります。
Email Address Validation API(Proのみ)も無料枠2,500件を超えると従量課金となり、1〜10,000件の区分で1件あたり1.50円です。
事前申し込みが必要なもの
- 固定IPアドレスの追加(Proのみ):追加1つあたり月額4,300円
- Activity Feedの保存期間を30日間に延長:Essentials 50Kで月額750円、Essentials 100Kで月額1,800円、Pro 300Kで月額6,000円、Pro 2.5Mでは月額37,500円
- Email Testingのクレジット追加(Proのみ):30クレジットで月額2,700円、100クレジットで月額6,000円
Activity Feedの延長料金は、上位プランほど高額になる点に注意してください。トラブルシューティングのために配信ログを長く保持したいという現場のニーズは、規模が大きいほど強くなります。ところが料金もそれに比例して上がるため、Pro 2.5M+ログ延長という構成では、月額20万円を超える水準になります。
実質月額のシミュレーション例
月10万通配信、マーケティング機能で宛先3万件を管理、ログ保存を30日に延長したEssentials 100Kのケースを積み上げてみます。
| 項目 | 月額(税抜) |
|---|---|
| Essentials 100K 基本使用料 | 5,400円 |
| マーケティングキャンペーン宛先追加(約28,000件分) | 4,500円 |
| Activity Feed 30日延長(100K) | 1,800円 |
| 合計 | 11,700円 |
料金表の5,400円に対し、実質は倍以上。「表示価格の2倍前後を見込んでおく」というのが、実務上の安全な見積もり方です。
請求サイクルの理解
請求は「当月の基本使用料」と「前月に発生した追加料金」を合算し、毎月10日頃に行われます。つまり超過料金は1か月遅れて請求されるため、コスト超過に気づくタイミングが遅れがちです。
さらに、利用料は日本標準時を基準に算出されますが、マーケティングキャンペーン利用料については米国時間(PST)が基準となります。月末月初をまたぐ配信では、想定と異なる月に計上される可能性がある点に留意してください。
EssentialsとProの違い|料金差に見合う機能は何か
Essentials 100K(5,400円)とPro 100K(14,000円)の差額は8,600円。この差額で何が手に入るのかを整理します。
| 項目 | Essentials | Pro |
|---|---|---|
| SMTPリレー・Web API | ○ | ○ |
| マーケティングキャンペーン機能 | ○ | ○ |
| SPF / DKIM | ○ | ○ |
| 固定IPアドレス | × | ○ |
| サブユーザ(子アカウント) | × | ○ |
| SSO | × | ○ |
| 請求書払い | × | ○ |
| Email Testing | × | 月60クレジット |
| Email Address Validation API | × | 月2,500件 |
| Teammate(共有メンバー) | 3つまで | 1,000まで |
| Event WebhookのPOST先 | 2つまで | 5つまで |
| 開封・クリック測定 | ○ | ○ |
| 自動バウンス処理 | ○ | ○ |
| 日本語ドキュメント・無料サポート | ○ | ○ |
固定IPアドレスの有無が到達率を左右する
Essentialsでは共有IPからの送信となり、同じIPプールを使う他社の送信品質が自社の到達率に影響します。他社がスパム判定を受ければ、その影響を間接的に受ける構造です。
固定IPを使えば送信者評価(レピュテーション)を自社でコントロールできますが、その代わりにIPウォームアップ(少量から段階的に送信量を増やす作業)が必要になります。固定IPは「契約すれば即座に到達率が上がる」ものではない、という点は誤解されやすいポイントです。
組織運用に必要な要素はPro側に集約されている
サブユーザ機能は、事業部やサービスごとに送信を分離したい場合に必須です。SSOは情報システム部門のセキュリティ要件で求められることが多く、請求書払いはクレジットカード決済が使えない企業では契約条件そのものになります。
プラン選定の判断基準
判断はシンプルに整理できます。
- 月間配信数が6.2万通以下 → Essentials 50K
- 6.2万通〜、共有IPで問題ない → Essentials 100K
- 固定IP・サブユーザ・SSO・請求書払いのいずれかが要件 → Pro
- 到達率がビジネス成果に直結する(決済通知、会員登録、予約確認など) → Pro
SendGridの料金は高い?他のメール配信サービスとの費用比較
「SendGridの料金は妥当なのか」を判断するには、同種のサービスとの横並び比較が欠かせません。
主要サービスの料金構造の違い
| サービス | 課金モデル | 初期費用 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| SendGrid | 月額+通数超過従量 | 0円 | 通数区分が細かい/オプションが多層 |
| blastengine | 月額+通数超過従量 | 0円 | 国産・円建て、日本語テクニカルサポート |
| Amazon SES | 完全従量課金 | 0円 | 1,000通あたり0.10USD〜、為替変動あり |
Amazon SESは1通あたりの単価では最安クラスですが、料金がUSD建てであるため為替変動の影響を受けます。また送信データ量や追加機能に応じて別途課金が発生する多層構造で、バウンス処理やレピュテーション管理を自社で設計・運用する前提です。「安いが、運用工数を自社で負担する」モデルと理解すべきです。
大量配信領域では国産サービス「blastengine」が優位になる
配信規模別に、SendGridと国産サービスblastengineを比較してみます。
| 月間配信数 | SendGrid(最安構成・税抜) | blastengine |
|---|---|---|
| 5万通 | 3,000円(Essentials 50K) | 12,000円 |
| 10万通 | 5,400円(Essentials 100K) | 16,000円 |
| 100万通 | 110,100円(Pro 700K+超過) | 80,000円 |
小〜中規模ではSendGridの表示価格が優位ですが、100万通規模では逆転します。SendGridは通数区分が細かくボリュームディスカウントも効きますが、それでも大量配信領域では国産サービスのほうが総額を抑えられるケースがあります。
加えて、SendGrid側では固定IPやログ保存延長のオプションが積み上がることを考慮すると、実質的な差はさらに広がる可能性があります。
「1通あたり単価」だけで比べてはいけない理由
コスト比較で最も見落とされるのが、到達しなかったメールのコストです。
たとえば月10万通の会員登録完了メールを送っていて、到達率が95%だったとします。届かなかった5,000通の中に、登録直後のユーザーへの重要通知が含まれていれば、問い合わせ対応の工数、機会損失、サービスへの信頼低下が発生します。仮に1件の未達が500円の損失を生むなら、月間250万円。配信料金の何十倍もの規模です。
さらに、英語UIの解読時間、時差のあるサポート対応の待ち時間、障害時の切り分け工数といった運用コストも、料金表には現れません。SendGridの日本語サポートは構造計画研究所経由の契約で提供されますが、対応チャネルや時間帯には条件があります。トラブル時に日本語で即座に相談できる体制があるかどうかは、金額換算しにくいものの実務上のインパクトが大きい要素です。
SendGridの料金で失敗しないための5つのチェックポイント
最後に、見積もり時に必ず確認すべき項目をまとめます。
直近3か月の実配信数を実測する
見積もりの出発点は「送りたい通数」ではなく「実際に送っている通数」です。既存システムの送信ログから、直近3か月の月間送信数と、その中の最大値を洗い出してください。ピーク月を基準にプラン区分を選ばないと、超過料金で想定が崩れます。
損益分岐点を計算してから区分を決める
本記事で示した通り、Essentials 50Kは6.2万通、Pro 700Kは約112万通が分岐点です。自社の配信数がこの境界付近にある場合は、月ごとの変動幅も含めて判断してください。
マーケティング機能を使うかを先に決める
宛先課金は自動発生します。ブラウザからの一斉配信を使う予定があるなら、想定リスト件数から追加費用を先に見積もりに織り込んでください。逆にAPI経由のトランザクションメールのみであれば、この費用は発生しません。
ログ保存期間の要件を確認する
障害調査や問い合わせ対応で配信ログを遡る必要がある業務では、Activity Feedの保存期間延長が実質必須になります。特に上位プランでは月数万円規模になるため、初期見積もりの段階で含めてください。
サポート体制と到達率を「金額」で評価する
料金表に載らないコストを見積もりに含めるのが、失敗しない見積もりの核心です。英語UIの学習コスト、障害時の復旧時間、国内キャリア宛の到達率——これらを自社の人件費単価と機会損失で換算すると、月額数千円の料金差は簡単に逆転します。
コストを抑えつつ確実にメールを届けるならメール配信システムを活用する
メール配信のコストは、料金表の金額だけでは決まりません。到達率、運用工数、サポート対応時間まで含めた総額で判断する必要があります。ここでは、コストと到達率を両立させるためのメール配信システム活用の考え方と、具体的なサービスを紹介します。
メール配信システムを使うメリット
自社でメールサーバーを構築・運用する場合、送信IPのレピュテーション管理、バウンス処理、送信ドメイン認証の設定と維持といった作業がすべて自社負担になります。メール配信システムを使えば、これらを含めた配信基盤をまるごと外部化できます。
- インフラ運用からの解放:サーバー構築・保守・IPレピュテーション管理が不要になり、エンジニアが本来の開発業務に集中できる
- 到達率の安定:主要ISP・キャリアの仕様変更やガイドライン更新に、サービス側が継続的に対応する
- コストの予測可能性:月額料金と超過単価が明示されているため、配信数から費用を事前に試算できる
- エラー処理の自動化:バウンスメールや配信停止の管理を自動化し、リスト品質を保てる
特にトランザクションメールでは、1通の未達がそのまま顧客体験の毀損につながります。配信基盤への投資は、コスト削減ではなく機会損失の防止として評価すべき領域です。
おすすめのメール配信システム「blastengine」

blastengine(ブラストエンジン)は、既存システムとSMTPリレーやAPIで連携することで、トランザクションメールや一斉配信を実現する国産のメール配信サービスです。運用・メンテナンスはblastengine側が担うため、常に高いIPレピュテーションを維持でき、エンジニアをメールサーバー管理業務から解放します。
- 99%以上の高いメール到達率:国内キャリア・ISPへの個別送信ロジックにより、届きにくい宛先にも確実に配信
- API連携・SMTPリレー:既存システムへの組み込みが容易で、複雑なインフラ構築なしに最短当日から利用開始できる
- SPF/DKIM/DMARC対応:送信ドメイン認証に標準対応し、なりすまし判定・迷惑メール判定を回避
- バウンスメール自動対応:エラーメール管理を自動化し、リスト品質の維持にかかる運用負荷を削減
- 配信ログ管理:詳細な配信ステータスを確認でき、トラブル時の原因切り分けがスムーズ
- 日本語テクニカルサポート:電話・メールで日本語対応。障害時に言語の壁なく相談できる
初期費用無料、月額3,000円から利用でき、1,500万通/時の配信速度で大量配信にも対応します。SendGridのFreeプラン終了やコスト増を機に移行先を検討している場合、料金・到達率・サポートの3点を同時に満たす選択肢として検討する価値があります。メールアドレス入力のみで無料トライアルが可能です。
ブラストエンジン公式サイト:https://blastengine.jp
まとめ|SendGridの料金は「実質月額」で判断する
SendGridの料金を正しく把握するために、この記事で押さえた内容を整理します。
- 料金は「基本使用料+上限超過料金」の2階建て。初期費用は0円、表示はすべて税抜
- Essentialsは月額3,000円(5万通)から、Proは月額14,000円(10万通)から
- 無期限の無料プランは2026年3月31日に終了。現在は60日間トライアルのみ
- プラン区分の損益分岐点はEssentials 50Kで6.2万通、Pro 700Kで約112万通
- マーケティング宛先課金・固定IP追加・ログ保存延長で、実質月額は表示価格の2倍前後になりうる
- 金額だけならEssentialsのまま超過課金で払うほうが安い領域が広いが、固定IPや組織運用要件がある場合はProが必要
次にやるべきことは3つです。まず直近3か月の実配信数とピーク値を洗い出すこと。次に、マーケティング機能の利用有無とログ保存要件を決めて、オプション費用を含めた実質月額を試算すること。そして、その金額を他サービスと横並びで比較し、到達率とサポート体制を含めた総コストで判断することです。
料金表の数字だけで決めると、運用開始後に「想定より高い」「トラブル時に対応できない」という二重の後悔につながります。実測値をもとにした試算から始めてください。
FAQ
- SendGridの一番安いプランはいくらですか?
- A:Essentials 50Kプランで、月額3,000円(税抜)です。月間5万通まで送信でき、初期費用は0円です。5万通を超えた分は1通あたり0.200円の従量課金が加算されます。
- SendGridに無料プランはありますか?
- A:無期限の無料プラン(Freeプラン)は2026年3月31日をもって提供終了しました。現在は60日間の無料トライアルのみが提供されており、1日100通までという制限があります。トライアル満了後も継続利用する場合は、有料プランへの変更が必要です。
- 月間の上限通数を超えるとメールは止まりますか?
- A:有料プランの場合、上限を超えても送信は停止せず、超過分に対して従量課金が発生します。ただし無料トライアル中は上限に達するとそれ以上送信できなくなります。
- EssentialsプランとProプランの料金差は何に対する費用ですか?
- A:主に固定IPアドレス、サブユーザ(子アカウント)、SSO、請求書払い、Email Testing、Email Address Validation APIの利用可否です。またTeammateの作成上限やEvent WebhookのPOST先の数にも差があります。
- 料金表に載っていない追加費用はありますか?
- A:あります。マーケティングキャンペーン機能の宛先が2,000件を超えると10,000件あたり月額1,500円が加算されます。また固定IPアドレスの追加(Proのみ、月額4,300円)やActivity Feedの保存期間延長(プランにより月額750円〜37,500円)は事前申し込みが必要なオプションです。