メールが届かない!?送受信エラーの原因と対策
メールは現代社会において、ビジネスや日常生活において欠かせないコミュニケーションツールとなっています。
しかし、日常的に使うからこそ「メールが届かない」「エラーが返ってくる」といったトラブルに直面することも少なくありません。重要なメールが相手に届かなければ、やり取りが進まず問題を引き起こしてしまう恐れがあります。
では、メールが相手に届かない時はどういった対処をすればよいのでしょうか。この記事では、メールが届かない問題に関する、送受信エラーの原因と対策方法を解説します。
2024年2月からGmail送信者ガイドラインが変更され、Gmail宛に1日5,000以上のメールを送信する場合はSPF・DKIM・DMARCの設定が必要など、様々な対応をする必要があります。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事:Gmail送信者のガイドライン変更の内容と対応方法を”1から”解説!
関連記事:Gmail送信者ガイドライン対応のメール配信システム5選【2024年2月対応】
メールが届かない状態とは?
メールが届かないのは、「送信側に問題が発生している」もしくは「受信側に問題が発生している」ことが原因です。
また、メッセージが届いていない場合、以下の2つのケースが想定されます。
- 送信後にバウンスメールが戻ってくる
- バウンスメールは戻ってこないが、送信先にメールが届かない
バウンスメール(bounce mail)とは送信時にエラーが発生し、送信者に返されたメールのことです。バウンスメールの送信元には、「MAILER-DAEMON」や「Mail Delivery System」などが記されています。バウンスメールは「リターンメール」あるいは「未達メール」とも呼ばれることがあるため、覚えておくとよいでしょう。
以下では、メールが届かない状況におけるバウンスメールの有無について、それぞれの状況で考えられる原因などを解説します。
バウンスメールが返ってくる
メッセージの送信後にバウンスメールが戻ってくるのは、送信先のアドレスが間違っており、存在しないメールアドレスに送信していたというケースが多くあります。しかし、その他にもさまざまな原因が考えられるでしょう。
バウンスメールにはエラーコードやエラーが発生した日時、メールサーバーの情報、エラーの理由などが記載されています。そのため、バウンスメールを確認すれば、メールが届かなかった原因がわかるのです。バウンスメールが返ってきた時は、エラーの原因がソフトバウンス・ハードバウンスのどちらなのかを把握し、適切な対処を行う必要があります。
ソフトバウンスとは
受信側において受信ボックスの容量が不足していたり、メールや添付ファイルのサイズが大きすぎたりするなど、一時的なエラーが原因です。
エラーの問題が解決すれば、メールは送信先へ届くようになります。
ハードバウンスとは
送信先のメールアドレスが存在しないといった恒久的なエラーが原因となっているため、送信を再試行してもメールは届きません。
そのため、アドレスを修正するなど、問題を特定して対策を行う必要があります。また、受信者側のフィルタリング機能により、迷惑メールやスパムと認識され受信拒否された場合もハードバウンスの扱いとなります。
バウンスメールが返ってこない
バウンスメールが返ってこないにもかかわらず、受信者にメッセージが届いていないケースもあります。この場合、メールが届かない原因の把握が困難です。そもそも届いていないことに気付かないこともあるでしょう。
バウンスメールが返ってこない原因を、以下に挙げました。
- メールサーバーの不具合により、システムに障害が発生している
- 存在する別のメールアドレスに送信した
- 受信側の設定により、迷惑メールに振り分けられた
- 受信側がバウンスメールを返さない設定をしている
これらの場合は送信側ではメールが届いていないことを把握できないため、受信側での確認や対処が必要です。
メールが届かない状態を放置すると?
メールが届かない状態を放置すると、さまざまな問題につながる恐れがあるため注意が必要です。ここでは、放置するリスクを見てみましょう。
機会損失やトラブルに発展するおそれ
ビジネスの面において、メールは事業活動に欠かせないツールです。メールが届かないことで、マーケティング活動の妨げとなる他、顧客や取引先とスムーズに取引が行えず、機会損失やトラブルが発生するリスクが高くなってしまうでしょう。
対応が遅れてしまうと、大きな損害が発生することも考えられます。結果として、相手からの信用を低下させてしまうのです。
プロバイダーにスパマー認定される
スパマーとは、一方的にスパムメールを送る人物や団体のことです。メールの送信時、バウンスメールにおけるエラーが頻繁に起こると、受信側のメールサービスや携帯キャリアのプロバイダーによって、スパマー認定される場合があります。
スパマーの認定を受けてしまうと、送信者のIPアドレスがブラックリストに登録され受信拒否されてしまう可能性があります。解除するには大きな手間がかかるので十分注意しましょう。
【メールが届かない】送信側に原因がある場合と対策方法
メールが届かない時は、送信側あるいは受信側に問題が発生しているケースが考えられるため、早急な確認と対応が必要です。
ここでは、送信側に原因があってメールが届かないケースと、その対策方法を紹介します。
送信先のメールアドレスが間違っている
送信側によくある原因の一つに、送信先のメールアドレスが間違っていることが挙げられます。
この場合、メールアドレスの変更や携帯電話の解約によるメールアドレスの削除なども考えられるでしょう。宛先が存在しない場合、「User Unknown」とエラーが書かれたバウンスメールが送信者に返ってきます。
メールアドレスが間違っていなければ、別の手段で相手の新しい送信先を確認しましょう。
また、配信エラーとなるアドレスが多く含まれると迷惑メールと判定されてしまうリスクがあります。例えば、メルマガのように大量のメールを一斉送信する場合は、ブラストメールなどの配信エラーとなるメールアドレスを自動的に除外するメール配信システムを使うことで、配信リストを常にクリーンな状態に保つことができます。
メルマガなど大量のメールを一斉送信する場合は、必ずメール配信システムを利用するようにしましょう。
添付ファイルのサイズが大きすぎる
メールにはファイルを添付できますが、送信可能なファイルサイズが決まっています。添付ファイルのサイズが大きすぎるとメールサーバーに送信できず、メールが届かないことがあるのです。
また、メールサーバーの設定により、受信可能なファイルサイズを制限している場合もあります。そのため、ファイルを圧縮して添付したり、複数のメールに分けて送信したりするなどの工夫が必要です。
もしくは、ファイル送信サービスの利用も検討するとよいでしょう。
受信側で迷惑メールと判断されている
受信サーバーでは、蓄積されたデータをもとに悪質な迷惑メールを判別しています。サーバーが迷惑メールと認識すると、メールの受信は遮断されるため、受信側にメールは届きません。
メールの送信者は、悪意のないメールが迷惑メールと判定されないために、以下のポイントに注意しましょう。
- メールの送信ドメイン認証(SPFやDKIMなど)の対応をする
- エラーアドレスの割合が高い配信リストを使用しない
- オプトイン、オプトアウトの方式を取る
- 「出会い」や「無料」といったスパムメールに頻繁に使用されている単語を使用しない
- 本文を飾る線や記号などを多用しない
- 安全性の低いWebページに誘導するURLを本文中に記載しない
- 短縮URL作成ツールを使用したURLを本文中に記載しない
なお、迷惑メールとして判断されないように、受信者側に「ホワイトリスト登録」を行ってもらう方法も効果的です。
迷惑メールと判断されてしまう要因について、詳しくはこちらの記事でも解説しております。併せてご覧ください。
迷惑メールに入ってしまう!11個の原因と対策方法(リンクURLは未設定)
送信元の認証設定ができておらず迷惑メールと判定されている
昨今ではなりすましメールを排除することを目的に、「SPF」「DKIM」「DMARC」といったさまざまな方式の送信ドメイン認証が用いられています。これらを設定していない場合、なりすましメールの恐れがあるとして、迷惑メールに振り分けられてしまったり、メールが届かない恐れがあるのです。
SPF、DKIMについてはこちらの記事で設定方法などを紹介していますので、ぜひご覧ください。DKIMの記事ではDMARCについても併せて説明しています。
ブラックリストに登録されている
送信元のドメインやIPアドレスがブラックリストに登録されているとメールが届かないリスクが高くなります。
ブラックリストは複数の団体が管理しており、スパマーと疑われると迷惑メールアドレスのリストに登録されます。リストは、迷惑メールのフィルタリングやブロックに活用するため、各通信会社や企業に広く提供されています。
もしブラックリストに登録されると、他の団体のブラックリストにも次々と登録され続けてしまうため、迅速に登録解除を申請する必要があります。ブラックリスト共有サービスの利用やメールプロバイダへの問い合わせなどを行い、ブラックリストに登録されているか確認しましょう。
なお、受信側が送信側のメールアドレスを「ホワイトリスト」に追加することもできます。ホワイトリストとは、メールの受信を許可するリストのことで、ホワイトリストに特定のメールアドレスを追加すると、確実にメールを受信できるようになります。
ブラックリストに関しては以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
一度に送るメール数が多すぎる
メールアドレスや添付ファイルなどに問題がない時は、一度に送るメールの数が多くないか確認してみましょう。
一度に大量のメールを送ると、メッセージの到達が遮られる場合があります。短時間での一括送信を行わず、複数に分けて送信するようにしましょう。急用であったとしても、相手にメッセージが届かなければ意味がありません。
メールやメルマガの一斉送信をする場合はメール配信システムを利用するようにしましょう。
関連記事:おすすめメール配信システム比較20選!図解とランキング形式で解説
【メールが届かない】受信側に原因がある場合と対策方法
送信側に問題があるケースを確認しましたが、受信側にも原因があることも少なくありません。実際にメッセージが届かない状況になってしまった時のことを考え、送信側・受信側の両方で原因と対策を把握しておくことが大切です。
ここでは、受信側に原因があってメールが届かないケースと、その対策方法を見てみましょう。
受信ボックスがいっぱいになっている
メールの受信ボックスには、容量制限があることが一般的です。受信ボックスの容量が上限を達すると、メールが送られても受信できず、受信拒否されます。そのため、定期的に不要なメールを削除したり、一定期間が経過したら自動的にメールを削除するよう設定したりするなど、受信者による対応が必要です。
特に、メールを削除せずに保存しておく設定にしている場合は、過去に届いたメッセージが徐々に蓄積されていくため、容量が上限いっぱいになってしまうリスクが高まるので注意しましょう。
メールサーバーの障害が発生している
メールサーバーにトラブルが発生していると、メッセージを受信できません。まれに、一時的にサーバーが込み合ってダウンしたり、メールサーバーのOSやアプリケーションなどに障害が発生したりすることがあるのです。障害発生時は、メールサービスを運営する会社のWebページに、サーバー障害に関するお知らせが公表されます。
また、障害発生の状況を知らせるメールが届く場合もあるため、メッセージが届かない時はそれらの情報をチェックしてみましょう。
電波状態が悪い
メールを受信するデバイスの電波状態が悪ければ、メールサーバーのトラブルがなくても、受信者へメッセージが届きません。デバイスとメールサーバーの通信が正常に行えるか、確認しましょう。
電波が圏外になっていた場合は、デバイスが電波の回復を認識できていないケースもあるため、状況に応じてメール受信の操作を手動で行うことも必要です。
受信するデバイスの不具合
受信するデバイスに不具合が生じていると、メッセージの確認ができないことがあります。その場合、パソコンやスマートフォンなど、メールを確認したいデバイスを再起動してみましょう。
再起動することで、デバイスに発生している不具合が解消されることがあります。デバイスの不具合が原因であるかどうか判断しにくい時でも、一度再起動をかけてみるのがおすすめです。
メールが届かない場合はメール送信用のシステムを利用する
メール配信の課題を解決するためには、専用のメール配信システムを利用することが最適です。メール関連の作業は複雑で分かりにくいため、自社内でエンジニアを雇っていても問題解決には時間がかかるでしょう。
さらに、メールの配信に問題が続いてしまうと、ビジネスにとって致命的な状況になります。そのため、月額料金が安く、実績のある信頼できるサービスを利用することをおすすめします。
メールの利用シーンは大きく3つあります。
- 会員登録時や決済情報の通知などに使用するシステムメール
- 社内のSMTPサーバの代替として利用するSMTPメール
- メルマガ配信などの一斉送信
1つ目と2つ目の場合、SMTPリレーサービスの「ブラストエンジン(blastengine)」を活用することがおすすめです。3つ目のケースでは、シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」を利用することが最適です。
それぞれの詳細について、以下で詳しく説明します。
SMTPリレーサービス「ブラストエンジン(blastengine)」の活用
ブラストエンジンは、SMTPリレーサーバーを使用して、簡単に大量のメールを高速配信することが可能です。さらに、メールサーバーを必要とせず、API経由でメールを送信する仕組みも提供しています。
ブラストエンジンは、サーバーの運用やメンテナンスを行っているため、常に高いIPレピュテーションを維持しながら、安全にメールを送ることができます。
以下のような課題がある場合は、ブラストエンジンの利用を検討してみることをおすすめします。
- 自社のIPアドレスやドメインがブラックリストに登録されていて、メールが届かない場合
- 国内キャリアにメールが届かず、対応方法がわからない場合
- 自社でメールサーバーを管理・運用したくない場合
また、ブラストエンジンは各メールプロバイダーや携帯キャリアのドメインに最適化されており、大規模なネットワークを経由してメール配信を行うことで、日本国内での到達率を圧倒的に高めています。
利用料金は月額3,000円からとコストパフォーマンスにも優れており、メールだけでなく、日本語での電話サポートにも対応しています。
メールアドレスの入力のみで無料トライアルが可能ですので、まずは気軽にお試しください。
シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」の活用
ブラストメールは、13年連続で顧客導入シェア1位を獲得している信頼性の高いメール配信システムです。ブラストエンジンとは異なり、メルマガなどのメール一斉送信に利用することができます。
このメール配信システムの特徴は、使いやすさとコストパフォーマンスの高さです。さまざまな業種や官公庁でも利用されており、定番のメール配信システムとして広く知られています。
迷惑メール対策機能はもちろん、セグメント配信や効果測定、HTMLメールエディタなど、基本的な機能がすべて揃っています。最も安いプランでも、月額4,000円以下で導入することができます。
シンプルで安価なため、初めてメール配信システムを利用してみたい方にもおすすめです。無料トライアルも用意されているので、まずは試してみることをお勧めします。
まとめ
メッセージを送信しても届かない場合は、バウンスメールの有無で対処方法を考えましょう。バウンスにはソフトバウンスとハードバウンスがあり、どちらかによって対応が変わってくることに注意しましょう。
また、送信側と受信側それぞれに届かない原因があるため、どちらの設定に問題があるのかを見極めることが重要です。送信アドレスが迷惑メールであると判定されていると、受信者がメールに気付かなかったりブラックリストに登録され続けたりする恐れがあります。受信側に原因があることも少なくないため、考えられる可能性を示して受信者にも確認してもらうようにしましょう。
メールは人とコミュニケーションを取る上で大切なツールです。ビジネスや日常生活で大きなトラブルに発展しないよう、原因を確認し解決を目指しましょう。