楽楽明細に「blastengine」を設定してメールを送信する方法

請求書や納品書などの帳票を電子発行できる「楽楽明細」は、累計14,000社以上に導入されているラウド型の電子請求書発行システムです。帳票の送付方法としてメール添付を選択している企業も多いですが、近年のGmail送信者ガイドラインの厳格化やレートリミット強化への対策として、より高度な配信制御が求められるケースが増えており、「送ったはずのメールが届かない」「迷惑メールに振り分けられてしまう」という課題を抱えるケースが増えています。
特に、月に数千〜数万件の帳票をメール添付で送信している企業にとって、メールの不達は業務上の大きなリスクです。請求書が届かなければ入金が遅延し、納品書が届かなければ取引先との信頼関係に影響が出ます。こうした課題を解消する手段として注目されているのが、楽楽明細の外部送信メールサーバー設定機能と、SMTPリレーサービス「blastengine(ブラストエンジン)」の組み合わせです。
本記事では、楽楽明細にblastengineを設定し、メール配信の到達率と安定性を向上させるための具体的な手順を、画面キャプチャを交えて詳しく解説します。

目次
楽楽明細 × blastengine
楽楽明細とblastengineを組み合わせることで、帳票メールの配信品質を大幅に向上させることができます。楽楽明細は帳票の作成・発行に特化したシステムであり、blastengineはメール配信に特化したSMTPリレーサービスです。それぞれの強みを活かすことで、帳票業務の効率化とメール到達率の向上を同時に実現できます。
なお、楽楽明細を提供する株式会社ラクス(東証プライム上場)と、blastengineを提供する株式会社ラクスライトクラウドは、同じラクスグループに属する企業です。ラクスライトクラウドはラクスの100%子会社であり、グループ全体で20年以上にわたりクラウドサービスの開発・提供に取り組んでいます。同一グループのサービス同士であるため、問い合わせ時の連携や技術的なナレッジの共有がスムーズに行える点もメリットのひとつです。
楽楽明細とは?

楽楽明細は、株式会社ラクスが提供するクラウド型の電子請求書発行システムです。請求書・納品書・支払明細・領収書といったあらゆる帳票をWEB上で作成し、取引先への送付までを一元管理できます。
帳票の送付方法は、WEB発行・メール添付・郵送代行・FAX送信の4つから取引先ごとに選択可能です。既存の販売管理システムや基幹システムからCSVまたはPDFデータを取り込むだけで帳票を発行できるため、これまでの業務フローを大きく変えることなく導入できる点が支持されています。
楽楽明細の大きな特長は、操作のしやすさです。シンプルな画面設計で、システムに詳しくない担当者でも直感的に操作できます。電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応しており、法改正への対応もカバーされています。
また、楽楽明細の標準メール機能でもスムーズな運用が可能ですが、月に数千〜数万件規模の帳票を一斉送信する場合など、より高度な配信環境が求められるケースがあります。一度に大量のメールを送信すると、相手先サーバーの受信制限の影響を受けやすくなるためです。そうした大規模配信における安定性をさらに引き上げる手段として、専用の配信エンジンであるblastengineとの連携が有効となります。
blastengine(ブラストエンジン)とは?

blastengineは、高い到達率を誇るシステム連携に特化したクラウド型メール配信サービスです。API連携やSMTPリレー形式で接続することで、大量のメールを効率的かつ迅速に配信できます。
blastengineの最大の強みは、99%以上のメール到達率を実現している点です。国内キャリア・ISPごとに個別の送信ロジックを最適化しており、GmailやYahoo!メールなどの主要プロバイダへも安定して配信できます。また、IPレピュテーション管理やバウンスメールの自動対応もblastengine側で行うため、運用の手間を最小限に抑えられます。
楽楽明細にblastengineを設定するメリット
楽楽明細の外部送信メールサーバー設定機能を使ってblastengineを連携させることで、以下のようなメリットが得られます。
- メール到達率の大幅な向上
blastengineの配信基盤を活用することで、より高いメール到達率を実現できます。特に、大量の帳票メールを送信するテナントでは顕著な改善が期待できます。 - 楽楽明細の運用はそのまま
楽楽明細の管理画面や操作フローは一切変わりません。送信メールサーバーの設定を変更するだけで、配信の品質を向上させることができます。 - SPF/DKIM/DMARCへの対応
blastengineはSPF・DKIM・DMARCといった送信ドメイン認証技術に標準対応しています。これにより、なりすまし判定や迷惑メールフィルタによるブロックを回避しやすくなります。 - 配信ログによるトラブル対応
blastengineの管理画面から配信ログやエラーログを確認できるため、メールが届かなかった場合の原因特定が容易です。
以下は楽楽明細の内部のメールサーバーを使った場合と、blastengineを使った場合の違いの比較表です。
blastengineの準備
blastengineを楽楽明細に設定するためには、まずblastengineのアカウント作成とSMTP認証情報の取得が必要です。このセクションでは、その手順を詳しく説明します。
blastengineのアカウント作成
公式サイトから無料でアカウントを作成します。無料トライアルはメールアドレスの入力のみでアカウント発行が可能です。
- ブラストエンジン公式サイト:https://blastengine.jp/
- 無料トライアル:https://app.engn.jp/be/order/request-form
無料トライアルでは月間10,000通までの配信が可能(配信可能アドレスは5件まで)なため、まずはトライアルで動作確認を行い、問題がなければ有料プランに移行するという流れがおすすめです。
SMTPユーザー名とSMTPパスワードの取得方法
blastengineの管理画面にログイン後、画面右上の歯車マークから「設定画面」を開きます。

SMTPリレーの「確認・変更」から、IDとパスワードを取得できます。これらの情報を、楽楽明細の送信メールサーバー設定画面に入力します。

認証方式は「SMTP認証」を選択する必要があるので注意してください。
トライアル環境では配信可能アドレスを設定する
blastengineでは無料で機能検証が行えるようトライアルプランを提供していますが、トライアルプランを利用したスパム行為を防ぐため配信可能アドレスの登録が必要となります。(5件まで)以下の手順で設定が可能です。
- スタートアップガイドにアクセス
blastengineにログイン後、画面上部のメニューから「スタートアップガイド」タブをクリックする - SMTPリレーを選択
「API連携で試す」「SMTPリレーで試す」という選択肢が表示されるので、「SMTPリレーで試す」を選択する - 配信可能アドレスを登録
「アドレス登録」ボタンをクリックし、配信を許可するアドレスを入力する
※有料プラン(ビジネスプラン)では、配信可能アドレスの事前登録は必要ありません。

楽楽明細でblastengineを設定する方法
blastengineのアカウント準備が完了したら、楽楽明細の管理画面で外部送信メールサーバーの設定を行います。このセクションでは、楽楽明細の設定画面にblastengineの接続情報を入力する具体的な手順を解説します。
楽楽明細公式サイト:https://www.rakus.co.jp/rakurakucloud/meisai/
送信メールサーバー設定画面にアクセスする
楽楽明細の管理画面にログインし、基本設定 > 通知メール設定 > 送信メールサーバー設定の順にアクセスします。


送信メールサーバー設定画面では、「外部サーバを使用しない」と「外部サーバを使用する」の2つのラジオボタンが表示されます。デフォルトでは「外部サーバを使用しない」が選択されているため、内部メールサーバー経由でメールが送信されています。
blastengineを利用する場合は、「外部サーバを使用する」を選択しましょう。選択すると、SMTP接続情報の入力フォームが表示されます。
メールサーバー名とポート番号を入力する
blastengineを利用する場合は、以下の情報を入力します。
- メールサーバ名:smtp.engn.jp
- ポート番号:587
- 認証方法:SMTP認証(AUTH LOGIN) または SMTP認証(AUTH PLAIN)
- 暗号化通信:STARTTLS
- ユーザ名:blastengineで取得したSMTPユーザーID
- パスワード:blastengineで設定したSMTPパスワード
楽楽明細の設定画面に当てはめると以下のようになります。

| 設定項目 | 入力値 |
|---|---|
| 送信メールサーバ | 外部サーバを使用する |
| メールサーバ名 | smtp.engn.jp |
| ポート番号 | 587 |
| 認証方法 | SMTP認証(AUTH LOGIN) |
| 暗号化通信 | STARTTLS |
| ユーザ名 | blastengineで取得したID |
| パスワード | blastengineで設定したパスワード |
認証方式はAUTH LOGINとAUTH PLAINの両方に対応していますが、blastengineではどちらを選択しても問題ありません。一般的にはAUTH LOGINが選択されるケースが多いです。
テスト送信で設定の正確性を確認する
設定入力が完了したら、必ずテスト送信を実行して設定の正確性を確認しましょう。楽楽明細の送信メールサーバー設定画面には「テストメール送信先」の入力欄と「送信テスト」ボタンが用意されています。
- テストメール送信先に、自分のメールアドレスを入力
- 「送信テスト」ボタンをクリック
- テストメールが受信ボックスに届いたことを確認

テスト送信が成功したら、「変更する」ボタンをクリックして設定を保存します。
楽楽明細では、テスト送信が成功していないと設定の変更を確定できません。「変更を確定するには、送信テストボタンを押してテストメール送信先宛てにメールが送信されたか確認してください」というメッセージが表示されるため、必ずテスト送信を行ってください。テスト送信に失敗した場合は、以下の点を確認しましょう。
- blastengineのSMTPユーザーIDとパスワードが正しく入力されているか
- ポート番号が587になっているか
- blastengineのトライアル環境の場合、送信先アドレスが配信可能アドレスに登録されているか
メール送信結果の確認方法
設定が完了し、楽楽明細から帳票メールを送信した後は、送信結果を確認することが重要です。楽楽明細とblastengineでは、それぞれ異なる範囲の情報を確認できます。
楽楽明細側での確認
楽楽明細の管理画面では、メール送信処理が正常に実行されたかを確認できます。具体的には以下の2か所です。
- 帳票公開メールの場合
「帳票管理」>該当帳票の「詳細」>「お知らせメール送信日時」を確認。送信日時が入っていれば楽楽明細からのメール送信処理は実行済みです(空白の場合は未送信)。 - 利用開始メールの場合
「顧客管理」>対象顧客の「詳細」>変更履歴で「利用開始メールを送信しました。」の記録を確認できます。
なお、外部SMTP送信後の配信状況(バウンス・遅延・ブロックなど)の詳細はblastengine側のダッシュボード(送信ログ画面)で確認する必要があります。
blastengine側での確認
blastengineの管理画面にログインし、上部メニューの「配信ログ」タブから、実際の配信結果を詳しく確認できます。確認できる情報は以下の通りです。
- 配信ステータス(成功 / 失敗 など)
- 送信先アドレス
- 送信日時
- エラーコードとその詳細内容(ブロック、受信側拒否など)

メールが届かなかった場合も、blastengineの配信ログを確認することで原因の特定が可能です。宛先不明(Hard Bounce)、一時的なエラー(Soft Bounce)、迷惑メールフィルタによるブロックなど、具体的なステータスに基づいて対応方針を判断できます。
楽楽明細とblastengineを活用する際の注意点
楽楽明細とblastengineを連携して運用する際には、いくつかの注意点があります。事前に確認しておくことで、運用トラブルを未然に防ぐことができます。
メール送信数の上限と料金プランの選定
blastengineの料金は月間配信数に応じたプラン制です。楽楽明細から送信される帳票メールの月間送信数を事前に把握し、適切なプランを選択しましょう。
| 月間配信数 | 月額料金 | 超過料金(1通あたり) |
|---|---|---|
| 10,000通 | 3,000円 | 0.60円 |
| 30,000通 | 8,000円 | 0.50円 |
| 50,000通 | 12,000円 | 0.40円 |
| 100,000通 | 16,000円 | 0.40円 |
| 200,000通 | 30,000円 | 0.30円 |
| 500,000通 | 50,000円 | 0.225円 |
| 1,000,000通 | 80,000円 | 0.20円 |
| 1,500,000通 | 100,000円 | 0.20円 |
| 2,000,000通 | 120,000円 | 0.20円 |
blastengineは初期費用無料で利用開始できます。まずは無料トライアルで実際の配信品質を確認してから有料プランに移行するのがおすすめです。
楽楽明細からメール添付で帳票を送信している件数に加え、公開通知メールやリマインドメールなどの通知系メールの件数も含めて、月間配信数を見積もってください。
SPF・DKIM・DMARCの設定(迷惑メール対策)
blastengineを通じて送信されるメールが正しく認証されるためには、送信ドメイン認証の設定が重要です。
| 項目 | 目的 | 設定場所 |
|---|---|---|
| SPF | 送信元IPアドレスの正当性を証明 | 送信ドメインのDNSレコードにTXTレコードを追加 |
| DKIM | メール改ざん防止のための電子署名 | blastengineで公開鍵を取得し、DNSに追加 |
| DMARC | SPF/DKIMの認証結果に基づくポリシー制御 | DNSにTXTレコードでポリシーを設定 |
blastengineの管理画面ではDKIM作成者署名の設定が簡単に行えます。SPFの設定やDKIM署名の設定に必要な手順は、以下のblastengine公式資料から確認できます。
迷惑メール対策について:https://info.blastengine.jp/spfdkim.pdf
添付ファイルのサイズ制限に注意
blastengineのSMTPリレーでは、添付ファイルを含むメール全体のサイズが1MBまでが標準の上限となっています。請求書や納品書などの単体の帳票であれば1MB以内に収まるケースがほとんどですが、複数の帳票を同封したり、サイズが大きいファイルを添付したりする場合は、1MBを超えてしまう可能性があります。
1MBを超える添付ファイル付きメールを送信する必要がある場合は、blastengineのオプション契約で上限を引き上げることが可能です。楽楽明細で大量の帳票をメール添付で送信している企業は、事前に送信する帳票の平均ファイルサイズを確認し、必要に応じてオプションの加入を検討しておきましょう。
添付ファイル容量の上限引き上げに関する詳細な仕様や料金につきましては、各社の運用状況に合わせて個別にご案内しております。ぜひ以下のフォームより、お気軽にお問い合わせください。
SMTPリレー・API連携サービス「blastengine(ブラストエンジン)」

blastengine(ブラストエンジン)は、SMTPリレーやAPIで連携することで、既存システムのメール配信基盤を強化できるクラウド型メール配信サービスです。運用・メンテナンスはblastengine側で行うため、常に高いIPレピュテーションを維持し、エンジニアを面倒なメールサーバー管理業務から解放します。
- 99%以上の高いメール到達率
国内キャリア・ISPへの個別送信ロジックで確実にメールを届けます。 - API連携・SMTPリレー
既存システムへの組み込みが容易で、楽楽明細のような外部SMTP設定に対応したシステムとの連携も簡単です。 - SPF/DKIM/DMARC対応
最新のメール認証技術に標準対応し、なりすまし・迷惑メール判定を回避します。 - バウンスメール自動対応
エラーメール管理を自動化し、運用負荷を大幅に削減します。 - 業界最安クラスの料金
初期費用無料、月額3,000円〜で大量配信も低コストで実現できます。
楽楽明細のように外部SMTPサーバー設定に対応したシステムであれば、SMTP接続情報を入力するだけで即座に利用を開始できます。メールアドレスの入力のみで無料トライアルが可能ですので、まずは気軽にお試しください。
ブラストエンジン公式サイト:https://blastengine.jp/
まとめ
楽楽明細は帳票の電子発行・送付を効率化する優れたシステムですが、blastengineと連携することでメールの配信品質をより向上させることができます。設定手順は以下の通りです。
- blastengineのアカウントを作成し、SMTP認証情報を取得する
- 楽楽明細の管理画面で「基本設定 > 通知メール設定 > 送信メールサーバー設定」にアクセスする
- 「外部サーバを使用する」を選択し、blastengineの接続情報を入力する
- テスト送信で設定の正確性を確認し、設定を保存する
- SPF・DKIM・DMARCの送信ドメイン認証を設定する
楽楽明細の使い勝手はそのままに、送信メールサーバーの設定を追加するだけで連携が完了します。blastengineの配信ログやエラーログで配信状況を把握でき、SPF・DKIMなどの認証対応もスムーズに実現できるため、安心して運用を開始できます。
まずはblastengineの無料トライアルで配信品質を確認し、導入効果を実感してみてください。
