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ecbeingのメール配信機能とは?標準機能でできることと到達率を高める外部連携のポイント

更新日:
執筆者: 森神 佑希

ecbeing(イーシービーイング)でECサイトを運営・検討している方の中には、「メール配信は標準機能でどこまでできるのか」「Gmailの送信者ガイドラインにはどう備えればよいのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

ecbeingは中堅・大手企業向けのECサイト構築プラットフォームとして、シナリオメールやフォローメールなど、CRMに使えるメール機能を標準で充実させています。そのうえで、ECプラットフォームを問わず押さえておきたいのが、メールを「確実に、遅れずに届ける」ための送信ドメインと送信基盤の運用です。

2024年にGoogleが送信者ガイドラインを公表して以降、送信ドメイン認証や配信停止の仕組みが整っていないメールは、迷惑メールフォルダ行きや受信拒否のリスクが高まっています。これはecbeingに限らず、すべてのECサイトに共通する課題です。

本記事では、ecbeingのメール配信でできることを整理したうえで、ECサイト特有のメールの種類、到達率に影響する要因、外部のメール配信サービスを組み合わせる場合の考え方と手順までを、メール配信サービスを提供する立場から解説します。ECサイトのメール運用を見直したい担当者・エンジニアの方は、ぜひ参考にしてください。

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ecbeingとは?中堅・大手向けECサイト構築プラットフォームの概要

ecbeingは、株式会社ecbeingが提供するECサイト構築プラットフォームです。豊富な標準機能と、企業ごとの要件に合わせたカスタマイズ性を両立している点が最大の特徴で、メール配信も「EC運営に必要な一機能」としてシステムに組み込まれています。

ecbeingの基本情報

ecbeing

株式会社ecbeingは、東京都渋谷区に本社を置く、ソフトクリエイトホールディングスのグループ企業です。ecbeingのパッケージは、パソコンショップ「ソフトクリエイト」のEC運営経験をもとに開発された経緯があり、運営者目線の機能設計に定評があります。

同社の発表によると、ecbeingは富士キメラ総研の調査におけるECサイト構築(カスタマイズ型/SaaS)市場で17年連続国内シェアNo.1を獲得しています(「ソフトウェアビジネス新市場 2025年版」に基づく、2025年時点の発表)。構築実績は1,600サイト以上です。ファッション、食品、化粧品、家電などの消費者向けECに加え、法人向けの「ecbeingBtoB」も展開しています。

また、同社は顧客要望に対する標準機能の適合率を90%(2023年の同社提案実績に基づく)としています(2026年10月時点の公式サイト記載)。標準機能で足りない部分はカスタマイズで補う、という構築スタイルが基本です。

ECサイトで送られる「2種類のメール」

ecbeingのメール配信を考えるうえで、最初に押さえておきたいのが「ECサイトのメールは大きく2種類に分かれる」という点です。

  • 販促メール(マーケティングメール): メルマガ、セール告知、カゴ落ちフォロー、休眠顧客の掘り起こしなど。複数の会員に向けて、企業側のタイミングで送るメール
  • 取引メール(トランザクションメール): 会員登録完了、注文確認、発送通知、パスワード再設定など。顧客の行動をきっかけに、1通ずつ即時に送るメール

販促メールは「誰に・何を・いつ送るか」という施策設計が成果を左右します。一方、取引メールは「確実に、すぐ届くこと」という送信品質がすべてです。

この2つは求められる要件が異なります。ecbeingは前者の施策設計を支える機能が特に充実しています。後者の送信品質は、どのECプラットフォームでも送信ドメインの設定や送信基盤の運用が関わる領域です。2つを分けて考えると、自社に必要な対策が見えやすくなります。

トランザクションメールとは?種類や特徴、効果を高めるポイントを解説

ecbeingの標準機能でできるメール配信

ecbeingには、会員データや購買データと連動したメール配信機能が標準で搭載されています。外部のMAツールを別途契約しなくても、ECサイトの管理画面上でCRM施策を完結しやすい点が強みです。

シナリオメール配信

ecbeingの標準機能には、シナリオに沿ってメールを自動配信する機能があります。公式サイトでは、ABテスト機能、メール開封結果による分岐機能、購買による分岐機能を搭載していると紹介されています。

たとえば「初回購入から数日後にお礼メール → 開封した会員には関連商品の案内、未開封の会員には別の件名で再送」といった、反応に応じた出し分けが可能です。定期購入の継続率向上や、初回購入者のリピート化に活用しやすい機能です。

フォローメール

フォローメールは、全体または特定の会員グループに向けて送信できる機能です。購入後のフォローアップや、キャンペーン参加者への案内など、会員の状態に合わせたコミュニケーションに使えます。

カゴ落ち分析と連動した施策

ecbeingはサイトのカゴ落ち状況を自動で分析する機能を備えています。カートに商品を入れたまま離脱したユーザーに対して、買い忘れがないかを確認するメールを送ることで、取りこぼしていた売上の回収につなげられます。

セグメントメール・分析連動メール

リピート促進を目的とした機能として、過去の注文履歴(商品、金額、回数、購入日)から条件を設定し、ターゲットを絞ってメールを配信できます。年齢や性別などの会員属性も条件として組み合わせられます。

さらに、各種分析レポートの画面から特定の顧客層を選択し、その層に向けてメールを配信する機能も用意されています。メールにクーポンを添付することもでき、分析から施策実行までのリードタイムを短縮できます。

拡張機能「Sechstant CRM」

標準機能に加えて、ecbeingには拡張機能のラインアップがあります(提供状況は2026年10月時点の公式情報をもとに記載)。そのうち「Sechstant CRM」は、メール・LINE・アプリでの配信を担うサービスとして案内されています。メールだけでなく複数チャネルで顧客接点を持ちたい場合の選択肢になります。ecbeingのメール関連機能を整理すると、以下のとおりです。

機能できること主な活用シーン
シナリオメール配信ABテスト、開封結果・購買による分岐配信初回購入者のリピート化、定期購入の継続率向上
フォローメール全体・特定会員グループ宛ての送信購入後のフォロー、キャンペーン案内
カゴ落ち分析カゴ落ち状況の自動分析と買い忘れ確認の促進離脱ユーザーからの売上回収
セグメントメール配信注文履歴・会員属性による条件抽出配信優良顧客向け案内、休眠顧客の掘り起こし
分析連動メール配信分析レポートから顧客層を選んで配信、クーポン添付RFM分析などの結果に基づく施策
Sechstant CRM(拡張機能)メール・LINE・アプリでの配信マルチチャネルのCRM施策

※機能の詳細や利用条件は、契約内容やバージョンによって異なる場合があります。最新情報はecbeingの公式サイトまたは担当者にご確認ください。

このように、ecbeingは「誰に・何を・いつ送るか」を設計する機能が充実しています。あわせて、「どの送信基盤から、どう届けるか」も整えておくと、これらの施策の効果をより引き出しやすくなります。送信まわりの構成は契約形態や構築内容によって異なるため、ecbeingの担当者と相談しながら進めるのが確実です。

ecbeingサイトで送られるメールの種類と重要度

ECサイトでは、販促メール以外にも多くのメールが自動送信されています。担当者が普段意識しない取引メールこそ、届かなかったときの影響が大きいものです。

メールの種類送信タイミング届かない場合の影響重要度
会員登録完了・本人確認登録直後会員化できずに離脱、登録完了の問い合わせ増加最重要
注文確認(受注)メール注文直後二重注文、「注文できたか」の問い合わせ増加最重要
パスワード再設定申請直後ログインできず購入機会を損失最重要
発送通知出荷時配送状況の問い合わせ、受け取り不在の増加高
定期購入の次回お届け案内定期的スキップ・解約の手続き漏れによるクレーム高
シナリオ・フォローメール条件成立時リピート率・LTVの低下中
メルマガ・セール告知任意のタイミング売上機会の損失中

取引メールは「届いて当たり前」

注文確認メールやパスワード再設定メールは、顧客にとって「届いて当たり前」のメールです。届かなかった場合、顧客はECサイトの信頼性そのものを疑います。

特にパスワード再設定メールは、数分届かないだけで顧客が購入をあきらめる原因になります。取引メールの遅延・不達は、カスタマーサポートの工数増加と売上損失の両方を招くため、販促メール以上に送信品質を重視すべき領域です。

販促メールは「量」が送信基盤に負荷をかける

一方、販促メールは一度に大量の通数を送るため、送信基盤への負荷が大きくなります。問題になりやすいのが、販促メールと取引メールが同じ送信サーバーから送られているケースです。

以下はecbeingの性能を示すものではなく、一般的な送信サーバーを想定した試算です。仮に、送信サーバーの処理能力が1時間あたり10万通だとします。会員30万人にセール告知を一斉配信すると、配信完了まで約3時間かかります。その間に発生した注文の確認メールが、セール告知の後ろに並んで遅延する可能性があります。

セール開始直後は注文が集中するタイミングでもあります。「最も注文が多い時間帯に、注文確認メールが届かない」という事態は、送信経路を分けておくことで防げます。

ECサイトのメール配信で起こりやすい到達率の課題

ECサイトのメール配信では、プラットフォームを問わず、到達率に関する課題が年々増えています。ここでは、特に影響の大きい課題を4つ整理します。

Gmail・米Yahoo!の送信者ガイドラインへの対応

Googleは2024年2月から、Gmail宛てにメールを送る送信者に対する要件を厳格化しました。主な要件は以下のとおりです(2026年10月時点。詳細はGoogle公式のメール送信者のガイドラインをご確認ください)。

  • すべての送信者: SPFまたはDKIMの設定、送信元IPの逆引き(PTRレコード)設定、TLS接続、迷惑メール率を0.3%未満に保つことなど
  • 個人用Gmailアカウント宛てに24時間で5,000通前後以上を送る送信者(大量送信者): SPF・DKIM・DMARCのすべてを設定し、販促メールにはワンクリックでの配信停止に対応すること。一度大量送信者に該当すると、以後も大量送信者として扱われます

さらに2025年11月以降、Googleは要件を満たさないメールへの対応を強化しており、迷惑メールフォルダへの振り分けだけでなく受信拒否されるケースも出ています。米Yahoo!、Microsoft(Outlook.com)も同様の要件を公表しています。

会員数が数万人規模のECサイトであれば、Gmailユーザーだけで1日5,000通の基準を超えることは珍しくありません。メルマガを送っているECサイトは、原則として大量送信者の要件を満たす前提で準備すべきです。

【2026年最新】Gmail送信者ガイドラインを1から10まで解説|Outlook・Yahoo!の最新要件にも対応

携帯キャリアメールへの未達・遅延

docomo、au、SoftBankなどのキャリアメールは、短時間に大量のメールを受信すると、受信側で流量を制限することがあります。キャリアメールの利用者が多い商材のECサイトでは、配信が完了するまでに長時間かかる、一部が届かないといった問題が起こりがちです。

キャリアごとの受信の特性に合わせて送信速度を調整するには、メール配信の専門的なノウハウが必要です。

スロットリングとは?メール配信で起こる原因・対策・発生時の対処法を徹底解説

バウンス(不達)メールの放置

存在しないアドレスや受信拒否のアドレスに送り続けると、メールボックスプロバイダーから「リストを管理していない送信者」と判断され、送信者の評価が下がります。

会員データベースは時間とともに劣化します。退職による会社アドレスの廃止、キャリア変更によるアドレスの変更などで、不達アドレスは自然に増えていきます。エラーが返ってきたアドレスを配信対象から外す運用が欠かせません。

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IPレピュテーションの低下

メールボックスプロバイダーは、送信元のIPアドレスやドメインごとに「評判(レピュテーション)」を評価しています。迷惑メール報告や不達率が高い状態が続くと評価が下がり、同じIPアドレスから送る取引メールまで届きにくくなります。

販促メールが原因で評価が下がり、注文確認メールまで巻き添えになる。これが、販促メールと取引メールの送信経路を同一にしておく大きなリスクの一つです。

IPレピュテーションとは?確認方法とメール到達率を改善する5つのポイントを徹底解説

[体験談: ECサイトのセール配信時に取引メールが遅延した、またはGmailガイドライン施行前後に到達率が変化した具体的な相談事例]

ecbeingのメール配信の到達率を高める方法

ここからは、ecbeingで構築したECサイトのメール到達率をさらに高めるための具体的な方法を解説します。いずれもECプラットフォームを問わず有効な、送信ドメインと送信基盤の運用に関わる対策です。

SPF・DKIM・DMARCを設定する

送信ドメイン認証は、到達率対策の土台です。自社ドメイン(例:example.com)を名乗るメールが、正規の送信元から送られていることを受信側が確認できるようにします。

SPFはエラーメールの返送先(Return-Path)のドメインで、DKIMは署名に使われたドメインで評価されます。DMARCに合格するには、いずれかが差出人(From)のドメインと一致している必要があります。外部のメール配信サービスを使う場合は、独自ドメインでのDKIM署名やReturn-Pathの設定が可能かを確認してください。

SPFレコードは1つのドメインに1つだけです。 既存のSPFレコードがある場合は新たに追加せず、include部分を既存のレコードに統合してください。複数のSPFレコードがあると認証エラー(permerror)となり、すべてのメールがSPF認証に失敗します。また、SPFのDNS参照は10回以内に収める必要があります。

DNSに設定するレコードのイメージは以下のとおりです(ドメイン名や値は例です)。

; SPF:このドメインのメールを送信してよいサーバーを宣言
example.com.  IN TXT  "v=spf1 include:_spf.example-mailservice.jp ~all"

; DKIM:電子署名の公開鍵を公開(セレクタ名は送信サービスが指定)
selector._domainkey.example.com.  IN TXT  "v=DKIM1; k=rsa; p=公開鍵"

; DMARC:認証に失敗したメールの扱いとレポート送付先を宣言
_dmarc.example.com.  IN TXT  "v=DMARC1; p=none; rua=mailto:dmarc-report@example.com"

※実際の値は、利用する送信基盤(ecbeingのサーバー、外部のメール配信サービスなど)の指定に従ってください。DKIMはTXTではなくCNAMEでの設定を指定するサービスもあります。

新たにDMARCを設定する場合は、まずp=none(監視のみ)で運用を始め、レポートで正規の送信元がすべて認証に成功していることを確認してから、p=quarantineやp=rejectへ段階的に強化するのが一般的です。いきなり厳しいポリシーにすると、設定漏れの送信元から送ったメールが届かなくなるおそれがあります。

既にp=quarantine以上で運用している場合は、ポリシーを緩めないでください。 追加する送信元をSPF・DKIMに登録し、認証に成功することを確認してから切り替えます。

送信ドメイン認証とは?SPF・DKIM・DMARCの仕組みと設定方法を解説

販促メールと取引メールで送信ドメインを分ける

前述のとおり、販促メールの評価低下に取引メールが巻き込まれるリスクを避けるため、送信元のサブドメインを分ける方法が有効です。

  • 取引メール:order.example.com(注文確認、発送通知、パスワード再設定など)
  • 販促メール:news.example.com(メルマガ、セール告知、シナリオメールなど)

サブドメインを分けておけば、メールボックスプロバイダーはそれぞれを別の送信者として評価しやすくなります。あわせて送信基盤(IPアドレス)も分けられると、さらに安全です。

なお、SPF・DKIMはサブドメインごとに設定が必要です。また、送信元アドレスを変更すると、キャリアメールで受信許可(指定受信)を設定している顧客に届かなくなる場合があります。変更前に、サイト上やメールで新しい送信元アドレスの受信設定を案内してください。

配信停止の導線とリストの健全性を保つ

Gmailのガイドラインでは、販促メールにワンクリックでの配信停止への対応が求められています。具体的には、メールヘッダーに以下のような情報を含めます。

List-Unsubscribe: <https://example.com/unsubscribe?token=推測できないランダムなトークン>, <mailto:unsubscribe@example.com>
List-Unsubscribe-Post: List-Unsubscribe=One-Click

この2つのヘッダーはDKIM署名の対象に含める必要があります(RFC 8058)。配信停止用のURLは、ほかの会員のIDを推測して第三者が配信停止できないよう、推測できないトークンを使います。POSTリクエストを受けたら、ログインや確認画面を挟まずに配信停止を処理します。Googleは、配信停止の依頼を2日以内に処理することを求めています。

日本国内では、特定電子メール法により、広告・宣伝メールには事前の同意取得、送信者情報の表示、配信停止方法の明記が義務付けられています。同意を得た記録の保存も必要です。また、注文確認などの取引メールでも、広告・宣伝を含める場合は規制の対象となる点に注意が必要です。ガイドライン対応と法令対応の両面から、配信停止の導線を整えておくことが必要です。

また、長期間開封・購入のない会員への配信頻度を下げる、不達アドレスを配信対象から外すといったリストの健全化も、迷惑メール率を下げる有効な手段です。

List-Unsubscribeとは?設定のメリットや仕組み、実装方法を詳しく解説

送信基盤を外部のメール配信サービスに切り替える

上記の対策に加えて、IPレピュテーションの監視、キャリアごとの送信速度の調整、バウンス処理なども到達率に関わります。どこまでを誰が担うかは運用体制や契約内容によって異なります。

選択肢の一つが、送信部分を外部のメール配信サービスに任せる構成です。ecbeingの「誰に・何を・いつ送るか」の機能はそのまま活かしながら、「どう届けるか」を専門のサービスと組み合わせるイメージです。

ecbeingと外部メール配信サービスを連携する際のポイント

外部のメール配信サービスを使う場合、ecbeingとの連携方法や、事前に確認すべき事項を整理しておくことが大切です。

SMTPリレーとAPI連携の違い

外部のメール配信サービスとの連携方式は、主にSMTPリレーとAPI連携の2種類です。

  • SMTPリレー: アプリケーションが送信に使うSMTPサーバーの接続先(ホスト名、ポート、認証情報)を、外部サービスに変更する方式。既存のメール送信処理を大きく変えずに導入しやすい
  • API連携: アプリケーションからHTTPリクエストでメール送信を依頼する方式。配信結果の取得や細かな制御をプログラムで行いやすい

既存の送信処理を活かしたい場合はSMTPリレー、新たに送信処理を組み込む場合や、配信結果をシステム側で活用したい場合はAPI連携が向いています。

SMTPリレーとは?メール送受信の仕組みとメリットを解説

ecbeing側で事前に確認すべき事項

ecbeingは、サイトごとの要件に合わせて柔軟にカスタマイズできるプラットフォームです。そのため、外部のメール配信サービスとの連携方法も、契約形態や構築内容に合わせて検討することになります。導入を検討する際は、まずecbeingの担当者に以下を確認しておくとスムーズです。

  • 送信に使うSMTPサーバーの接続先を変更できるか、変更する場合の作業範囲と費用
  • 取引メールと販促メールで、送信経路を分けられるか
  • 送信元アドレス(From)や、エラーメールの返送先(Return-Path)をどう設定するか
  • DNSレコード(SPF・DKIM・DMARC)を誰が設定・管理するか
  • 切り替え時のテスト環境と、本番切り替えのスケジュール

特にDNSの管理者が社内の情報システム部門や別の制作会社である場合、関係者の調整に時間がかかります。早めに体制を確認しておくことが、スケジュール遅延を防ぐポイントです。

連携までの進め方

外部のメール配信サービスへ切り替える際の、一般的な流れは以下のとおりです。

  • STEP 1:現状の把握 月間の送信通数(販促・取引の内訳)、送信元ドメイン、現在の到達状況や問い合わせ件数を整理する
  • STEP 2:要件の確認 ecbeing担当者と、送信設定の変更範囲・費用・スケジュールを確認する
  • STEP 3:サービスの選定とトライアル 候補となるメール配信サービスで、テスト送信や接続確認を行う
  • STEP 4:DNSの設定 SPF・DKIM・DMARCなど、送信サービスが指定するレコードを設定する
  • STEP 5:段階的な切り替え 取引メールなど影響範囲を限定して切り替え、到達状況を確認してから対象を広げる

いきなりすべてのメールを切り替えるのではなく、段階的に移行することで、問題が起きた場合の影響を最小限に抑えられます。

費用の試算例

外部のメール配信サービスの費用は、月間の送信通数で決まるケースが多くあります。ここでは、後述するblastengineの料金プラン(初期費用無料)をもとに試算します。

前提条件

  • メルマガ:会員8万人に月4回配信 → 32万通
  • 取引メール:月間注文1万件 ×(注文確認+発送通知)→ 2万通
  • その他(会員登録、パスワード再設定など)→ 1万通
  • 合計:月間35万通

この場合、月間20万通プラン(月額30,000円)では、超過分15万通に1通あたり0.30円の超過料金がかかり、合計は30,000円+45,000円=75,000円になります。一方、月間50万通プラン(月額50,000円)であれば50,000円で収まります。

この例では、月間約26.7万通を超えると、20万通プランに超過料金を払うより50万通プランの方が割安になります。セール月の通数増も含めて、損益分岐を試算しておくことが重要です。

※料金は本記事執筆時点の情報です。税表記を含む最新の料金は公式サイトでご確認ください。

ecbeingのメール配信を安定させるならメール配信システムを活用する

ecbeingの充実したCRM機能で施策を設計し、送信基盤の選択肢としてメール配信システムを組み合わせる。この役割分担は、メール運用をさらに安定させる方法の一つです。

メール配信システムを使うメリット

ECサイトのメールは、販促と取引の両方で「確実に届くこと」が売上と顧客満足度を支えています。メール配信システムを活用すると、以下のようなメリットがあります。

  • 到達率の安定: 送信ドメイン認証やIPレピュテーションの管理を専門のサービスに任せられる
  • 運用負荷の削減: バウンス処理やキャリアごとの送信調整を自前で行う必要がなくなる
  • 配信状況の可視化: 配信ログをもとに、不達の原因を調べやすくなる

ecbeingのCRM機能と、メール配信システムの送信基盤を組み合わせることで、施策の成果をより引き出しやすくなります。

おすすめのメール配信システム「blastengine」

ブラストエンジン

ブラストエンジン(blastengine)は、お客様のシステムとSMTPリレーやAPIで連携することで、ECサイトの取引メールや一斉配信を高速かつ確実に届けるメール配信サービスです。既存の送信処理を活かしたまま、送信基盤だけを切り替えたい場合に適しています。

  • 99%以上の高いメール到達率: 国内キャリア・ISPへの個別送信ロジックで、キャリアメールにも届けやすい
  • SMTPリレー・API連携: SMTPの接続先と送信ドメインの認証設定を行えば利用でき、新たに送信処理を組み込む場合はRESTful APIも使える
  • SPF/DKIM/DMARC対応: Gmailの送信者ガイドラインで求められる送信ドメイン認証に標準で対応
  • バウンスメール自動対応・配信ログ管理: 不達アドレスへの対応を自動化し、配信状況もログで確認できる
  • 初期費用無料・月額3,000円から: 1時間あたり1,500万通の配信エンジンに加え、キャリアごとの送信ロジックでセール時の大量配信にも対応

注文確認メールの遅延や、Gmail・キャリアメールへの未達といった課題の軽減に役立ち、エンジニアをメールサーバーの運用負荷から解放します。無料トライアルで接続テストを行ったうえで導入を判断できるため、まずは気軽にお試しください。

ブラストエンジン公式サイト:https://blastengine.jp/

おすすめのメール配信システム「ブラストメール」

ブラストメール

ブラストメール(blastmail)は、導入数シェア16年連続No.1※、導入社数30,000社以上の実績を持つメール配信システムです。専門知識がなくても直感的に操作できる管理画面で、HTMLメールの作成から配信、効果測定までを手軽に行えます。

  • ノーコードのHTMLメール作成: ノーコードエディタで、専門知識がなくても見栄えのよいメールを作れる
  • 効果測定: 開封率・クリック率・エラーカウントを確認し、次の配信に活かせる
  • フィルタ配信(セグメント配信): 読者の属性に合わせて配信対象を絞り込める
  • 迷惑メール判定対策・Gmailガイドライン対応: SPF/DKIMに対応。DMARCは送信ドメインのDNSで設定することで、Gmailのガイドラインに対応できる

ECサイトとは別に、法人取引先向けのお知らせや、店舗会員向けのメルマガを手軽に運用したい場合に適しています。月額4,000円から利用でき、無料お試しも用意されています。

※導入数シェア16年連続No.1/ミックITリポート2026年9月号「クラウド型eメール一斉配信サービスの市場動向と中期予測(売上高/アクティブ法人顧客数)」より

公式サイト:シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」

まとめ

ecbeingは、シナリオメール配信、フォローメール、セグメントメール配信など、CRMに活用できるメール機能を標準で備えたECサイト構築プラットフォームです。「誰に・何を・いつ送るか」を設計する機能は充実しています。

その効果を最大限に活かすには、プラットフォームを問わず、送信ドメイン認証や送信基盤の運用も整えておくことが大切です。Gmailの送信者ガイドラインへの対応や、セール時の取引メールの遅延防止は、すべてのECサイトにとって売上と信頼性に直結するテーマです。

まずは以下の3点から着手することをおすすめします。

  • 自社ドメインのSPF・DKIM・DMARCの設定状況を確認する
  • 販促メールと取引メールの月間通数と、送信経路が分かれているかを把握する
  • 外部のメール配信サービスを組み合わせる場合は、ecbeingの担当者に連携方法と作業範囲を相談する

送信基盤の見直しを検討する場合は、無料トライアルで接続テストができるメール配信サービスから試してみるとよいでしょう。

※ecbeingは株式会社ecbeingの、GmailはGoogle LLCの商標または登録商標です。

FAQ

ecbeingの標準機能だけでメルマガ配信はできますか?
A:はい、ecbeingにはシナリオメール配信、フォローメール、注文履歴や会員属性によるセグメントメール配信などのメール機能が標準で搭載されています。機能の詳細や利用条件は契約内容によって異なるため、ecbeingの担当者にご確認ください。
ecbeingで外部のメール配信サービスは使えますか?
A:ecbeingは柔軟にカスタマイズできるプラットフォームのため、外部サービスとの連携方法は契約形態や構築内容に合わせて検討します。SMTPの接続先の変更方法、作業範囲、費用について、事前にecbeingの担当者へ相談することをおすすめします。
ECサイトのメールがGmailに届かない原因は何ですか?
A:主な原因として、SPF・DKIM・DMARCなどの送信ドメイン認証の未設定、迷惑メール率の上昇、不達アドレスへの送信継続によるレピュテーション低下が挙げられます。Googleの送信者ガイドラインで求められる要件を満たしているかを確認しましょう。
販促メールと取引メールの送信経路はなぜ分けるべきですか?
A:販促メールは大量に送るため、迷惑メール報告などで送信元の評価が下がるリスクがあります。同じ送信経路を使っていると、注文確認メールなどの取引メールまで届きにくくなるため、サブドメインや送信基盤を分けて影響を切り離すのが有効です。
SMTPリレーとAPI連携はどちらを選べばよいですか?
A:既存のメール送信処理を大きく変えずに送信基盤を切り替えたい場合はSMTPリレー、新たに送信処理を組み込む場合や、配信結果をシステム側で細かく活用したい場合はAPI連携が向いています。

森神 佑希
この記事の執筆者

株式会社ラクスライトクラウド Webマーケティングリーダー
森神 佑希

顧客導入社数シェアNo.1のメール配信システム「blastmail」・「blastengine」のWebマーケティング担当。2年以上メルマガ配信の実務を行っており、先頭に立ってPDCAを回してきた。メルマガのノウハウは日本最高クラスと言っても過言ではない。

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